to be or not to be

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すると葉はキッと置いてあった荷物を掴み取り、「没収ですっ!」と引っ張り上げたと思ったら。



――ドサドサッ…。


「あーぁ、やっちゃった」


勢いをつけすぎたのかバッグの中身が散乱しちゃったよ。


わたしはゆっくり近付き、落ちたものを拾い上げた。


「人妻乱舞に盗撮24時?」


わたしが読み上げると顔を真っ赤にする葉……と悟浄。



「悟浄はこういうのが好きなんだ……」

「なまえちゃん……」


いやいや、わたしの過去が過去なだけに偏見は無いよ?ただの興味本位。
悟浄の慌てた姿が面白くてわたしがニヤついていると、『ドンッ』と壁を叩く音が聞こえて視線をやれば、『禁酒禁煙』の文字が……。



「全く三蔵法師ともあろうお方が何故あの様な下賤な輩をお連れに……」



その言葉は、カチンと何かが切れた音にかき消された。その音がした方に目をやれば、三蔵が坊主の顔の横の壁に勢いよく手を付け、恐い位の無表情を向けていた。



「喉渇いたんだけど」



やるじゃん三蔵。

わたしが感心したような顔で見ていると、三蔵がギロリと睨む。バツの悪いわたしはそそくさと逃げるようにトイレへ立った。





何だかんだで三蔵って仲間思いだよね。ま、三蔵に言ったら殺されると思うけど……。


容易に想像できる最期の瞬間に身震いしたわたしは、トイレを目指し広い廊下をひたすら歩いていく……のだが……。


「……トイレ何処?」
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