Sweet Pain

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しかし……。五人部屋ってどうよ?


フロントから借りてきたのか悟浄は雀卓を担いでるし。


「なまえ、今日は徹マンだぜ!」

「はっ?やったこと無いしっ!」


見てたことは何度もあるけど。



「僕が教えてあげますから」


そう言った八戒の顔は、明らかに『つべこべ言ってないで座りなさい』と言っている。


否応無しに八戒の前に座ると、ジャラジャラと本当に始まってしまった。



八戒に簡単な説明を受け、解らない事はその都度聞きながら、わたしは牌をきっていく。



――ロン。


「チャンタ、三色」


三蔵の牌が倒される。

その後もわたしのきる牌きる牌は悉く当たる。


「……なんで?ねぇ!なんで!!八戒!直ちに敗因を分析せよっ!」


苛立つわたしに八戒は宥めるように言う。


「捨て牌を見ればなまえが何を集めているか解っちゃいますよ」


解ってんなら教えてよ……。


「フン。いいカモだ」


マジムカつくんですけどっ!一度でいいからわたしも『ロン』って言いたいんですけどっ!


「あっれぇー、なまえ箱テンじゃん!」



悟浄は黙ってわたしの肩をポンポンする。


「なまえは勝負師にはなれませんね」


わたしこと負け犬はショックのあまりベッドにダイブ。


「鬼。悪魔」


口ではそう言いながら、皆が遅くまで付き合ってくれる事が嬉しかった。


無意識の内に口角が上がり、そんなわたしの隣に悟浄がドカッと腰を下ろす。


「お前、ほんと細ぇな」

「流石万年エロ河童。目の付け所が違いますねー」


「なまえちゃん可愛くなぁい」



こんな減らず口を叩ける相手も居なかったから、悟浄との会話も嬉しい。


「次ポーカーやるよっ!」


悟空の人懐っこい声も。

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