同じ旅路
(4/10)
豊富な財源。高度な研究施設。有能な人材。正確な実験。結果と成果。
利用するだけ利用して、それに気付いた両親はおじさんを拒んだが、おじさんは既に先手を打っていた。
わたしを騙すなんて簡単だったでしょう?
――ボクを恨まないでね?
今思えば、掃き溜めの生活はわたしに科せられた軽すぎる罰。
わたしのせいだ……。
どの位転げ落ちたのか。背中にゴロゴロといろんな感触がある事に気付いたわたしは目を開けた。
「な、何……ここ……」
「オモチャ箱だよ」
不意に背後から聞こえた声の主は振り返らなくても解ってる。
「君にぴったりな場所でしょ?」
これがおじさんの答えなのだと、理解するには十分だった。
「ねぇ、聞いてる?」
徐々に痛みを伴う身体。気付けば身体中アザだらけ。だけど痛いなんて言ってられない。どんなに最悪な繋がりでも、例え仲間と呼んでもらえなくても、この世界での目的を見つけたんだから。
「悟浄んとこに行かなきゃ……」
「なまえちゃん、それは止めた方がいいんじゃない?」
そうだとしても、言わなくちゃいけない事があるんだよ。
悟浄に、みんなに言わなくちゃ。
"ごめん"って。
.
148/180←|→
List|Top|Main