Tactics
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結局なまえからは何も聞き出せないまま朝を迎え、ラザードからの電話を受けたなまえは小さく頷いた。
なまえは余程気が高ぶっていたのか、一夜くらい寝なくとも平気な彼等と同じ様にしっかりとした足取りでラザードに指定された部屋へ向かって行く。
そこはソルジャーフロアよりも数階上の会議室で、ノックをしてドアを開けると、すでにラザードと宝条博士、そしてなまえとは初対面となるルーファウスがテーブルを囲んでいた。
そしてラザードがルーファウスになまえを紹介すると、有無を言わせずルーファウスはなまえ以外の皆を退室させると、なまえを真っ正面に座らせふっと笑う。
「君も災難続きだな」
落ち着き払い、そのたった一言の中にも気品さえ感じずにはいられないほどの物腰に、これが次期副社長のルーファウスなのだとなまえは一瞬で理解する。
この人の一存で自分などどうにでもなるのだと、ルーファウスの立場を察したなまえに緊張が走った。
「そう緊張する事はない。ただ、この件についての君の考えを聞かせて欲しい」
そう言うと同時に手渡された書類には、博士の新たな研究についての詳細が記されており、それに目を通したなまえは愕然とした。
「な、なんですかこれ……」
震える手で書類を握り締めたなまえは、まるで助けを乞うかの様にルーファウスに視線を向けた。
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