I always ...
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宝条の事だから、私を帰すかわりに何かを要求してくるだろうと予想はしていたが、それは到底受け入れる事など出来ないものだった。
「絶対に嫌です。例え元の世界に帰れなくなったとしてもそれだけは無理です」
私を帰すかわりに私の細胞そのものを要求してきた宝条は、やはり以前棄却された実験案を推し進めようとしていた。
「君は知りたくないのか?君の細胞とジェノバ細胞の相反するものを取り除き共存させ、更なる魔晄を浴びたらどうなるか……。クククッ、実に興味深いだろう?」
この人の頭の中には研究の事しか無いのだろう。私が何度拒んでも宝条は引き下がらず、あの到底理解のできない研究について高らかに語るばかりだった。
「もう話しても無駄ですね」
歩み寄る事など到底無理。解っていたとは言え、やはり彼では駄目なのだ。
そう見切りをつけた私は出口の方へと足を向けたが、その時に彼の口から出た言葉に足が止まってしまった。
「彼を助けたくはないのか?」
咄嗟に振り返った私を、宝条はこれが切り札だと言わんばかりに勝ち誇った顔で見やる。その言葉に動揺してしまった私を、あの嫌な目で見下ろしている。
「彼……って誰の事ですか……?」
無意識のうちに震える手を固く握りそう聞き返したものの、宝条からの答えは解っていた。
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