Blast

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「なまえが居ない?」


翌朝ミーティングルームに集まり、セフィロスと統括からなまえが居ない事を聞かされたジェネシスは鋭い視線を二人に送る。


「統括に呼ばれたと出て行ったきりだ」


セフィロスはそう告げて窓際に寄りかかり、額に手を当てながら溜め息をついた。


その場に居た全員が宝条博士に捕まったと危惧する中、突然ビル内のセキュリティーシステムが一斉に警報を鳴らし、研究室が赤く点滅しているのが大型スクリーンに映し出される。



「やはり博士か」



セフィロス、ジェネシス、アンジールは統括からの合図でミーティングルームを飛び出した。






そして三人が廊下を駆け抜け、ぶち抜かれた研究室のドアの前にたどり着くと、地面に投げ出されていたであろうなまえを抱きかかえている宝条の姿。



「宝条博士……っ!」



そう言葉を漏らしたセフィロスより速く、ジェネシスは宝条からなまえを奪い踵を返す。



「待て!それは私のサンプルだ!」



それを聞いたアンジールは宝条に背を向けたまま呟いた。



「なまえはサンプルなどでは無い」



ジェネシスの後を追うように歩を進めるアンジールと、その姿に忌々しい視線を送る宝条の前に、今度はセフィロスが立ちはだかる。



「まさか踊らされるとはな……」



そのセフィロスの表情を見れば、幾ら宝条と言えども赤子のようで、背中を睨み付ける事すら躊躇われた。
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