Actual World
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このなまえという女、何故この俺に掴みかかろうとしたのか?
セフィロスを睨み付けながらチェックルームに入っていくなまえ。
「女の扱いは英雄とは呼べないな」
ジェネシスは愛読書に目を落としたまま片方の口角だけを上げた。
「セフィロスもさることながら、なまえとやらもセフィロスに掴みかかろうとするとはな」
チェックを受けているなまえを見やりながらアンジールは感心するかの様に言う。
確かにいい度胸してる女だ。
アンジールにつられなまえに視線を投げれば、既にチェックは終わり解析中の様だ。
規則的な電子音がいつの間にか止み、チェックルームからなまえと検査員が出てくると、すぐさま解析結果が読み上げられた。
「身体能力は一般女性の平均的指数内。しかし反射神経は良いようです。それと、魔法能力は微力ですが認められました。ただ……」
急に言葉を濁す検査員にラザードが無言で先を促す。
「信じられない事に、通常の三倍程の魔晄を浴びた形跡がありますが、健康面には異常ありません……」
何だと?
その場に居た者が驚く中、なまえはさも気にする事は無いとばかりに言ってのけた。
「異世界人なんだからそれで説明つくんじゃないの?」
そう言いながらあの緑色のものが魔晄だったのかと考えるも、私にはこのおかっぱ頭の方が気になってしょうがない。
「それでも研究室での爆発とさっきの事は説明つきまい」
アンジールが手を顎に当てて考え込んでいるとジェネシスが私に近付き、おかっぱになった私の髪をかき上げる。
「これはマテリアじゃないのか?」
露わになった私の耳にはピアスがついている。
父さんがどっかから発掘してきた石の欠片をピアスに加工してもらった物。ただの屑石だ。
「取り敢えず君はこちらで保護する。さっきの爆発等を考慮すれば、神羅兵での護衛は厳しいかもしれん。上と話をつけてくるまで君達の階の空いてる部屋に通しておいてくれ」
ラザードはそう言って部屋を出て行くが、伝説の三人に預けられても困るんですけど。
「やれやれ。では行くか」
アンジールが先に立ち進み、ビルからビルへと繋がる通路を渡り、エレベーターでかなり昇った所に部屋はあった。
シンプルな造りの廊下を過ぎ、開け放たれたドアから見える室内。
大きなベランダ付きの窓と清潔そうなベッド。それに、バス、トイレ完備。そこらのホテルより充実してる。
しかし入ってすぐに鏡があり、この忌々しいおかっぱ頭が嫌でも目についた。
するとアンジールが私の肩に手をかけ、笑いながら言う。
「安心しろ。俺がちゃんと整えてやる」
さすが天使ことアンジールだわ。
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