Around

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肌がぶつかる音に紛れて響く水音。歪んだ顔と滲む汗。



利己的になりきれずに込み上げる嫌悪感。口から漏れるのは吐息と虚勢。



「……っあ……セフィロ、ス……っ……」



お互いの顔が歪む。必死で堕ちまいとするなまえと、それをこじ開けようとするセフィロスは、このまま果てた後に残るものに怯えている。


「あぁ……んっ……!」


長い銀髪はなまえの胸元に垂らされたまま。真上から見下ろすセフィロスに突き上げられる度、なまえは涙を堪えながら堕ちまいと必死だった。


「俺を見ろ」


絶えず送られる刺激に顔を背ければ、セフィロスによって顎を掴まれ引き寄せられ、その蒼い瞳に射抜かれる度になまえの世界は廻っていく。


「……やっっ……もう……」



瞳を閉じれば涙が溢れてしまうと解っていても、快楽により意識が霞むと同時に、なまえの視界も徐々に霞んできてしまう。




このまま目を閉じて目覚めたら、元の世界に戻っていればいいのに。


だけどそれが叶わないと解ってる。だからせめて…、この目尻に少しずつ集まる涙への言い訳くらい、上手くさせてくれないかな。



滅茶苦茶にしてくれたら楽だったのに。



セフィロスの中に見え隠れする優しさに締め付けられたまま、なまえはゆっくりと目を閉じた。



そして果てたセフィロスは、そんななまえを包む様に体を密着させ、そっと指先で涙を拭った。
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