あの夜の続き
(3/6)
幻術かと、カカシは咄嗟に幻術返しをしてみるも効果はない。カカシはベッドとドア付近を交互に見回し呟いた。
「……なまえ……?」
『わーお、やっぱりカカシは気付いてくれたんだぁ!』
カカシの蟀谷が引きつる程あっけらかんと、目の前ではなまえが笑っていた……。
「お前……何やってんの?」
『だから呪いに来たって言ってんでしょ?』
「……死んでないよネ?」
弱々しくカカシがそう尋ねた。するとなまえはベッドで寝ている自分に目を向けながら、普段はあまり見せない優しい笑顔を浮かべる。そしてカカシの頬に手を差し伸ばして悲しい目をした。
『心残りだらけで死ねないよ』
頬を通り抜けるなまえの手に、カカシは口布の下で唇を噛み締める。
「……じゃあ早く戻って来なヨ」
『そうしたいのは山々なんだけど、私、自分の体に入れないんだよね』
なまえは自分の体に近付き手を触れると、カカシを通り抜けたようにはいかず、通り抜けるどころか何かに弾き返されるように手を突き返された。
『……ね?私、自分に拒否られてんの』
わざと明るく振る舞うなまえにカカシはただ胸を締め付けられた。
『やっぱり心残りのせいだよね〜』
「……ねぇ、その心残りって……何なの?」
カカシは毎朝のやり取りを思い出しながらそう尋ねると、なまえからは予想外も甚だしい答えが返ってきた。
『カカシの幸せに決まってるじゃない。それを見届けないと死にきれないよ』
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