Way Out
(4/9)
それでも負傷は避けられず、痛みに顔を歪めた瞬間に敵の一人が私の横を通り抜ける。
───マズい。
重くのしかかる責任と部下の命。けれども体力の底は見え、それにつられて体の反応は遅くなる。
そして、そんな私の磨り減った神経目掛けて敵からクナイが放たれた。
死を悟った一瞬に、目を閉じれば貴方が待ってくれている様な気がして恐怖は無い。
けれども、あの男への憎しみだけは私をこの世に縛りつける。
本の数センチ体をずらして急所を外し、ありったけのチャクラで放った術。
そしてそれが一人に命中した事を確認すると、私の体は地面に向かって崩れ落ちていったが、それより早くあの男が私を支えた。
「なまえ、もう大丈夫だヨ」
憎い筈なのに、そう残して敵に向かって行くこの男。あの時見た憎き背中と揺れる銀髪なのに、その姿に心底安堵してしまった自分が悔しい。
動けなくなった私を里まで抱え帰ってくれたが、その男は憎きあの男なのだと、病院のベッドの上で涙に誓った。
だけども月日は確かに流れ、その憎き男は今、私の隣に居る……。
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