Way Out

(7/9)
俺を憎み続けてきた君が、目の前で流す涙は俺の業。


気付きながらも気付かない振りをしていた俺は、傲慢な偽善者。



こんな俺が抱くこの気持ちを、どうやって君に伝えればいい。



あの夜を消し去りたい。
君の中から、俺の中から。



忘れる事は出来なくても、いつかは解ってくれるかもしれないと、毎夜首元に触れる震える手を信じたかった。



『どうやったって信じてもらえない……』



なまえがそう呟くと、無性に誰かに擦り付けたくなる。


俺達は悪く無いんだと。


そう誰かに言ってもらえれば、もっと自然に抱き締められるのに。




だけど、君の涙とその言葉は、何よりも信頼に値するのではないのか。



「俺に、信じさせてヨ」


その言葉に一瞬だけ反応を見せたなまえを、俺に信じさせてはくれないだろうか。



「……でも、私……っ」



大人になれない俺達には、偽りの中はたいそう息苦しい。そして、それを突き破る事はもっと息苦しくて困難だ。


どうせどちらも苦しいのなら、どうせ一緒に苦しむのなら、君を愛させてはくれないだろうか。せめて今の自分の気持ちだけでも嘘で偽りたくない。



どうか、心から君を愛させてくれないだろうか。
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