Way Out

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「なまえ、俺……」

「言わないでっ!」



無意識なのか、俺の言葉を遮ったなまえの方が困惑していた。



「お願い、言わないで……」


取り繕う様に呟くなまえが小さく見える。確かにそんな風にした俺が言える事じゃないけれど、触れる度に、溢れてくるんだヨ……。



「なまえ、聞いて?」

「嫌!聞きたく無いっ……」

「なまえっ!」



少しだけ語尾を強めてなまえを宥める。そして俺はゆっくりと息を吸った。





何もかも、ぶち壊れて粉々になれ……。



「好きだヨ……」



粉々になった欠片の中に残ったこの気持ちを、偽りだなんて言わせない。


「好きだ、なまえ」


掃き捨てられた日々の中で、理由なんてものは嫌って程探してきた。



見つかる訳なんて無かったんだヨ。



嘘だらけの俺達に、理由なんて探せる訳が無かったんだヨ。
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