モテる男はお辛いですか?D

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「結局紐役やらせてごめんね」


帰り道、なまえは幾分笑う様になった。
しかしその顔だってまだまだ本物じゃない。



「ったく、どうでもいいけど急に飛び降りるのはやめろよな」



なまえは苦笑いをしながら先を歩き、俺は一定の距離を保って後を追う。


不思議なもんだ。
この距離感が我慢できないってのに、それでいて妙に居心地がいい。



笑えるぜ。




なまえの背中を眺めながら心の中で笑っていたが、カカシの家が目前に迫った所で急に足を止めたなまえ。

そんななまえを訝しげに思うも、その前方から話し声が聞こえた事で納得した。



カカシとあの姫さん、こんな所まで来てやがる。


「カカシさんお待ち下さいっ!」



カカシの腕を掴み声を荒げる姫さんが酷く哀れに見えたが、カカシはその腕を力一杯に振り払い姫さんは地面に投げ出された。


そして姫さんは地面をきつく睨み付け、もう一度カカシに向き直り口を開く。



「貴方ともあろうお方が任務拒否に等しい事を……、許されませんわ……」

「勘違いしないで下さい。俺は任務拒否等してません。貴女との恋愛ごっこを拒否しただけの事ですから」



カカシは俺達に気付いているのか、心なしか声を響かせる様に言い切った。



「……納得できませんわ。私は恋愛ごっこ等しているつもりは御座いません。なのに、貴方ときたら、あんな抱き方……」

「では今から自覚して下さい。"任務"は"任務"だと」



歪んだ更紗姫の顔に、カカシの蔑みにも似た顔が更紗姫を煽る様に向けられている。



「……私は本気でカカシさんが好きなんです……」

「俺が愛しているのはなまえだけです」

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