モテる男はお辛いですか?F
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「……悪かった……ネ」
「お前の為じゃねぇよ」
ゲンマがそう答えたのは、素直じゃないからか本心からか。カカシは何となくゲンマの気持ちを察するも、ゲンマ相手には小細工などは意味をなさない。
しかしよく考えれば解る事。ゲンマもカカシ同様に人に執着心を持つ事は少なかったが、なまえが来た途端に何かしら一緒に居る事が多くなった。
カカシとなまえ、なまえとゲンマ。
自ずと見えてくる答えにカカシは俯くが、そんなカカシの僅かな心の動揺をゲンマは感じ取った。
忍である二人の忍らしからぬ心のざわめきは、忍で在るが為に口にしなくとも解ってしまう。
それでもゲンマは隠しておきたかった。否、隠さなければならなかった。
ゲンマはなまえがカカシを好きな事をよく知っている。けれども、それを口にしてしまったらなまえは誰の前で泣けるのだろう。
「ゲンマは……」
「妙な心配してんなよ」
カカシの言葉を遮ったゲンマは守りたかった。カカシとは違う形でも、なまえの泣ける場所を守ってやりたかった。
「あんまり世話やかせんなよな。俺はもう歳なんだしよ」
なまえが笑っている事。それが一番重要なんだ。それがカカシの隣だろうが何だろうが。
今の関係をぶち壊してまでする事じゃねぇ。
初めて会った時からなまえはカカシが大好きだった。ゲンマはそこから始まったのだと、心の奥底に言い聞かせる様にそう言って笑った。
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