遠回し
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「なまえはいつも遠回しだよネ」
ゲンマの事心配なら、本人に直接言えばいいのに。なまえの優しさは気付き難い。
「さっき『弱小作家を侮るな』って言ったのは、俺を大切に思ってくれてるからでショ?」
「自惚れ男発見」
そう言って悪戯に笑うなまえがとても愛しい。幾ら口でそんな事言ってても、なまえを見てれば解ってくるヨ。
今だって、気付き難いけど少しだけ空気が和らいだんだヨ?
だから、それに気付いた時の温かさったら……。
不器用なクセに、女特有の『甘え』もしない。
だけど俺はなまえのそんな所が堪らなく愛しい。
俺はなまえを包む様に抱き締め、なまえの体温を感じとる。
なまえに愛しさを注ぎ込む様に、少しずつ腕に力を込める。
「カカシ?」
なまえが憂いを帯びた目で俺を見上げ、僅かに開かれた唇から漏れる俺の名前。
俺の理性を粉々にするには、それだけで十分なんだ。
俺の下で快楽に歪むなまえの姿。いつだってこれは俺だけのモノだから。
何度なまえに愛を囁き、何度なまえの上で果てたとしても。
いつだって俺は、なまえを壊さずにはいられないんだヨ。
だからゲンマにああ言ってくれた時、凄く嬉しかったんだ。
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