遠回し

(6/7)
「なまえはいつも遠回しだよネ」


ゲンマの事心配なら、本人に直接言えばいいのに。なまえの優しさは気付き難い。



「さっき『弱小作家を侮るな』って言ったのは、俺を大切に思ってくれてるからでショ?」

「自惚れ男発見」


そう言って悪戯に笑うなまえがとても愛しい。幾ら口でそんな事言ってても、なまえを見てれば解ってくるヨ。



今だって、気付き難いけど少しだけ空気が和らいだんだヨ?



だから、それに気付いた時の温かさったら……。


不器用なクセに、女特有の『甘え』もしない。

だけど俺はなまえのそんな所が堪らなく愛しい。



俺はなまえを包む様に抱き締め、なまえの体温を感じとる。
なまえに愛しさを注ぎ込む様に、少しずつ腕に力を込める。


「カカシ?」


なまえが憂いを帯びた目で俺を見上げ、僅かに開かれた唇から漏れる俺の名前。



俺の理性を粉々にするには、それだけで十分なんだ。



俺の下で快楽に歪むなまえの姿。いつだってこれは俺だけのモノだから。



何度なまえに愛を囁き、何度なまえの上で果てたとしても。
いつだって俺は、なまえを壊さずにはいられないんだヨ。



だからゲンマにああ言ってくれた時、凄く嬉しかったんだ。

.
75/201

ListTopMain

>>Index