閉じられたクローゼット

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カカシの眼光に押され、思わず語尾が疑問系になってしまう。


一瞬空気が和らぐが、それでもカカシは訝しげに私を見下ろしながら言った。


「なまえは遠回しだからネ。本当は何なの?」


今日のカカシはいつもと違った。いつもなら直ぐに流してくれるものを、今日はやけに突っついてくる。



「カカシ、何か今日変だよ?」

「変なのはなまえでショ?」



カカシが声を荒げてる。初めてカカシの怒りが私に向けられている。


「何でなの?何でなまえはいつも……」


カカシの目に映っていた怒りが哀色になる。カカシが何を聞きたがっているか解った。しかし口に出せる訳がない。



多分カカシも同じ事を思ってる。だからと言って口にしてしまえば、それを認めるしか無くなってしまいそうだ。


「カカシ……」


駄目だ。やっぱり次の言葉が出て来ない。



私が感じてた引っ掛かり。



それは、いくら愛していても、越えられない現実という壁。




『カカシとは住む世界が違う』

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