おかえり

(5/6)
「んっ……カカシ……」


なまえから漏れる吐息と、腕の中の温もり。
触れれば実感する。



『なまえがここに居る』



不安を掻き消す様になまえを抱き寄せれば、溢れ出す破壊願望。



壊れてヨ……。


俺の事以外、何にも考えられなくなるまで……。



「なまえ……愛してる」



全て脱ぎ捨て、裸のまま抱き合って。



なまえの隅々まで舌と指を這わせて。



なまえが濡れた唇を突き出せば、約束という名の口付けを……。



激しく揺れる体を押さえつけ、感情のままに突き上げたら……。



快楽に歪んだその顔も、切なさの混じるその声も、俺の背中に突き立てられた爪痕も、全部全部かき集めて……。




簡単な事だった。






零れ落ちない様に、抱き締めて眠ればいい。




「もう離さない……」





久しぶりに抱く事の出来たなまえに顔を埋め、なまえが腕の中に居る事を確認する。



そして、なまえは俺の髪を撫でながら言った。



「カカシ、ごめんね。それと……おかえり」




俺の耳元で小さな声で囁かれた言葉は、俺の心を熱くした。


俺は、またなまえの所へ帰って来れるのだと……。




「ただいま、なまえ」

.
94/201

ListTopMain

>>Index