両思い

(4/7)
ナルトはボロボロなのに、カカシは少しも汚れてない。こりゃ本当にエリートか。


私は苦笑しつつもお弁当の減りを見て嬉しくなる。


「ナルト、なまえの手作りなんだからもっと味わって食べなさいヨ」


お弁当も食べ終わり、ナルトとサクラは気を使ってか私達を二人にしてくれた。本当に可愛いね。


「やれやれ、なまえと二人っきりのはずだったのに……」


ここにも可愛いやつがいた。


「カカシって、本当に強かったんだね」


少しふてくされて気味のカカシ。


「これでも上忍ですから。それよりサクラと何話してたの?」


「んー、女ならではの話だよ」



私がそう言うとカカシは私の膝に頭を乗せ横になる。


柔らかい銀髪を撫でれば目を細めるカカシ。
カカシは私の空いている方の手をとり指を絡める。


こんな気持ち、何年ぶりだろう……。



彼を亡くしてから五年。あの時以来、もう恋などしないと誓ったのに……。


カカシに触れる度にこんなにも込み上げてくるものは何なんだろう?



私はカカシに目をやると、カカシも膝の上から私を見上げていた。



絡み合う視線。



「なまえ、ちゃんと俺を見て?」


ゆっくりとカカシは体を起こし、不意に私の右目を手で覆った。


左目の視力を持たない私は視界を遮られた。



「今なまえと居るのは誰?そっちの目でもちゃんと見てヨ」


自分の気持ちを聞かれた気がした。


カカシが何で左目の事を知っているのかは解らない。

けど私は、左目の視力は失ったというのに、あの時から私の左目には今は亡き彼が焼き付いて離れないでいた。


真っ暗な世界。


「なまえ……」



聞こえるのは誰の声?



ゆっくりと目の前に視界が現れる。



「なまえ、好きだヨ」



カカシと再度合わさる視線。


カカシの声がはっきりと聞こえる。



亡き彼を忘れたわけじゃない。彼への想いは確かなものだった。けど、もういいだろうか?カカシに、自分の気持ちを伝えても……。



「わたしも好きだよ、カカシ」

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