Parallel World

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「カカシ、火影様がお呼びだ」


カカシを呼びに来た、これまた忍っぽい人を隙間から盗み見る。


うわぁ、またカカシに劣らずクセのありそうな……と想像していると、カカシは慌てて私に言う。


「なまえ、ごめん!直ぐ戻る!ゲンマ、ちょっと後頼むヨ!」


そして慌てて飛び出して行ったかと思えば、急に現れ、私にキスしながら

「ゲンマ、なまえは俺のだからネ?」


と一瞥をくれて去って行った……。


後に残ったあたし達。
……てかさ、何よこれ……。取りあえず……


「すき焼き、食べる?」

「は?客はもてなすもんだ。当たり前だろ」


と言いゲンマはテーブルに腰を下ろした。

……気になる物言いはおいといて、私はこの人にすき焼きをよそい口を開く。


「えっと、ゲンマ?だっけ?カカシはどうしたの?」

余程空腹だったのか、口一杯に頬張ったものをゴクリと飲み込み私を見る。


「カカシの報告書に不備があってね。火影様もご立腹だ。気の毒に」


ふーん、そう。カカシ大丈夫?


でもゲンマはひたすら食べてるんだけど……無言……ですか?
なんか絡みにくいな……。

ふと鍋を見るともう空っぽだし。どんだけよ……。


するとゲンマが話し出した。


「おいお前、酒は?」


……感じ悪くね?

私は顔に敵意の文字を貼り付けゲンマにビールを出す。

「どうぞっ!」


ってか新聞読んで寛いで帰る気ゼロなの!?


今までの疲れが一気に押し寄せて来た気がした私は、仕方なく後片付けをする。

そして後片付けが終わった所でゲンマが声をかけた。


「なぁ、お前本当にカカシと付き合ってんの?」

「……だったら何?」

私は不機嫌全開で答えた。

「はっ、可愛気ねぇなぁ。まぁ後片付け終わったなら座れよ。ククッ」

そう言って笑いを堪えるゲンマに、苛立ちを覚えるのは私だけですか?

私は渋々席につく。ゲンマは何故か私をじっと見ている。


「お前、黙ってた方がモテんだろ?」

「あんたもね!」


私が傷付かないとでも?初対面で失礼なんですけど。

それよりいい加減笑うのやめてくれる?
カカシ、まじで早く帰って来て……。


「ククッ、普通女って男に媚びたりするもんじゃねぇの?初対面なら尚更」

「じゃあ今から」

「遅ぇし!」

「しねぇし!」


間髪入れずにそう返せば、ゲンマは口を開けたままポカン。

ふっ、勝った……!


「アッハッハ、ほんっとに気の強ぇ女!」


ゲンマが余りにも豪快に笑ったから、私も大いに笑ってしまった。


そして、カカシが『ただいま〜』と帰って来た時には、私とゲンマは何故か意気投合していた。

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