さようなら、こんにちは

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「ただいま、なまえ」

「おかえり、カカシ」



任務から帰るといつも部屋には明かりが灯っていて、テーブルには美味しそうな食事、お風呂も準備されている。

そして笑顔で俺を迎えてくれる。



「先にお風呂?」




──なまえは帰りたいとは言わなかった。



帰りたいと思ってる事は明らかなのに、俺を気遣ってそれを口にしない。

そんななまえを見ていると胸が痛んだ。



──その時、部屋の中が小さく揺れ、俺はハッとしてクローゼットを開け放つ。そして何かを感じて駆け付けたなまえと覗き込んだ。そこには……。




──小さな入り口。



クローゼットの右上だけに異質な空間。なまえなら通れるかもしれない。



「なまえ、これなら帰れ……」



……俺はそう言いかけて止めた。だって、なまえが泣きそうな顔をしていたから。……いや、なまえだけじゃない。俺も同じ。




ねぇなまえ。
俺達、きっと今同じ事を考えているネ。



このまま会えなくなったら─…。

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