モテる男はお辛いですか?@

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なまえと酒酒屋を出て、今度は別の店に向かい二人で歩いている。


一見いつもと同じ様に見えるなまえだが、俺には解っている。



こいつは溜めておくだけ溜めてしまうタイプだ。口からは本当の事なんて出てきやしねぇ。カカシとの事になると尚更だ。



今だって普通に振る舞ってる様に見えても、カカシと更紗姫が気になって仕方無いんだろう。つまんでいるナッツが少しも減って無ぇ。


「本当男前だな、お前」


俺に愚痴の一つも零さねぇ、面白い女。


「惚れないでね?」


不適に笑いトイレに立つなまえ。



俺は女特有のネチっこいのはどうも好きじゃねぇ。だから大抵の女とは長続きしたためしがない。それは恋人でも友人としてでも同じ事。



けれど、なまえは違う。


なまえに言ったらぶっ飛ばされそうだが、俺はあいつの事を健気だと思っている。



弱いクセに口だけは達者で顔に出さない、なまえのカカシに対する想いの強さ。


それを俺は知っている。


グラスの中でカランと音を立てる氷を見つめ水滴をなぞっていると、背後から声を掛けられた。



「あれ?ゲンマ一人?」


振り向けば、カカシとカカシにぴったりと寄り添い花の香りを振り撒いている更紗姫が居た。



「カカシさんのお知り合いの方?」



更紗姫がカカシに小声で尋ねていると、トイレから帰ってきたなまえは本の一瞬だけ顔が歪む。しかしそれも束の間、すぐに元に戻る。


「あれ?カカシ?」



そう言ってカカシに微笑んで見せるなまえが痛々しく見えたのは何故だろうか。

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