あの日の事
(6/7)
それからアスマとはたわいもない会話を交わし、いつしか激励会も終わりを迎えようとしていた頃。
「カカシ、悪い!なまえに飲ませすぎた!」
面々が帰り支度を始める中、壁に寄り掛かっているなまえを指差しながらアンコが叫ぶ。
何で俺に謝るんだよと、溜め息が漏れそうになるのをグッと堪え、アンコの指差した方に目と足を向けた。
「なまえ、大丈夫?」
「あらら、これはこれはカカシさん。分身?分身してるの?カカシ〜任務だ〜?」
……こりゃどうしようもないな。
ネジとの組み手でのダメージがあるにもかかわらず、どうやら俺が分身している様に見えるくらい飲んだらしい。
「はぁ─…。アンコ、解ったよ。なまえは俺が連れて帰るよ」
「悪いね、頼んだよ」
スッと片手をあげ、いそいそと帰って行くアンコは確信犯だね。
どう考えてもおぶって行くしか無いでしょ、これ……。
最早、溜め息は堪え切れず。力の抜け切ったなまえを背中に乗せ、互いの家へと向かった。
──そう言えば、なまえをおんぶしたのは何年ぶりだろう。
背中に感じる心地よい重みは、俺を過去の記憶へと誘っていく。
あれは確か、俺がアカデミーに入ってすぐの事だったな……。
真夜中になまえが居なくなったって、なまえの親父さんが慌てて家へ来た時だ。
あちこち探し回って、やっと森の中で泥だらけになっていたなまえを見付け何をしていたのか問い質したら、なまえの答えがあまりにも可愛くて怒るに怒れなかったんだよね。
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