ただの下忍です

(6/9)
どれくらい手合わせをしていた時だろうか。慌ただしく上空を旋回する鳥が俺達の動きを止めた。


「どうやら俺達二人を呼びに来たようだな」


見慣れた召集用の鳩の足には見慣れない手紙が結ばれていて、そこにはなまえも連れて来いとある。


「えっ、私も?」


なまえは疲労の色を滲ませた顔で俺を見上げて汗を拭う。
それから大きく深呼吸をして頷いた。


「……よし。行きますか」


今のなまえにどれ程の疲労が蓄積されているかは一目瞭然。整え切れない呼吸を懸念しつつも、俺はなまえと火影室へと走り出す。


すっかり暗く様変わりし、何とも寂し気で朧気な街灯の中を二人で一気に駆け抜けて行き、息を切らしたなまえと火影室の扉を開けると、中からは予想以上に険しい顔をした綱手様が俺達を待ち構えていた。



「カカシ、なまえ、悪いが今からここへ向かってくれ」


その言葉と同時に差し出された地図と任務内容を記した紙。それを覗き込むとなまえの眉間に皺が寄った。


「……この任務、どういう事ですか?」


困惑……と言うより怪訝な顔を露呈したなまえが綱手様の方へ向き直り、詳しい説明を要求すると、綱手様からは深い溜め息が零れた。

.
- 28 -

ListTopMain

>>Index