帰郷
(3/7)
その頃、賭博対象者であるその下忍は火影室に居た。
「長期に渡っての任務、本当にご苦労だったな」
「いえ、ありがとうございます」
五代目火影である綱手からの労いの言葉に頭を下げるこの下忍──なまえは、アカデミーを卒業して下忍になってすぐ、忍である父親と共に長期の里外任務に就いていたが、なまえは本日をもって漸くその任を解かれたのだった。
「皆もお前に会いたがっていたぞ。明日にでも顔を出してやるといい」
「はい!ありがとうございます」
長年に渡っての任務からの開放感と達成感。
それによりなまえは晴れ晴れとした笑顔で綱手に背を向け火影室のドアに手を掛けたが、綱手は思い立った様にそんななまえを呼び止めた。
「あぁ、なまえ。もう一つ」
何かと思いなまえが振り向けば、綱手は手を組みながらにやりと笑う。
「今度の中忍選抜試験……期待しているぞ」
「えっ……は、はぁ……」
言葉を濁しながらもそう答えたなまえは、綱手からのプレッシャーに顔を引き攣らせ、重い足どりで火影室を後にした。
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