彼女が望む明後日

(3/6)
「……ま、それならいいでしょ」


なんて何でもないような顔をしてなまえを放した。俺としても、どんな形であれなまえと繋がっていたいが為に、明日に気不味さは残したくない。


だから、俺の中にある僅かな自尊心を奮い起こして笑ってみせた。


「今日のゴタゴタは貸しだからね?明日きっちり返してちょーだい」


それじゃ帰ろうか、と家路を辿ろうとなまえに背を向けた時。なまえはぽつりと呟いた。


「明後日がいいな……」

「……別にいいけど、何で明後日?」

「なんとなく」


彼女が何を思ってそう言っているのかは解らないが、俺がそれを了承すると嬉しそうに笑っていた。




この勢いに任せても依然変わらず。俺達は今まで来た道を辿って行く。


ぴったりと寄り添い合った永遠に交わらない道の行く先にも、確かになまえという幸せがあると解っていても尚、その高く聳える垣根を越えていきたい。


そう思う事が何よりの隔たりなのかもしれないし、そうする事によって彼女を傷付け失うかもしれない。


この後に及んでどちらにも割り切れない俺は、いつの間にかなまえに追い越されてしまったのだろうか。


はっきりとした境界線を引いているなまえと曖昧な俺。



でも、決して一方通行では無い想いがやり切れない。

.
- 46 -

ListTopMain

>>Index