ヘタレとぽんこつ

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里を離れて迎えた誕生日は、父や忍のみんなが盛大にお祝いしてくれた。だけど、それがとっても寂しかった記憶がある。

カカシが居ないのが嫌でも判って、その寂しさを隠すようにたくさん笑った。眠る時は、カカシがいつも買ってきてくれたプリンが恋しくて涙が出た。父はそれに気付いたようで、『ごめんな』と悲しそうで困ったような顔をしていた。

父にそんな顔をさせてしまったことに胸がギュッと締め付けられ、忍としてここに来たんだという責任を忘れてはいけないと、罪悪感で一杯になった。そんな変化も敏感に感じ取った父は、胸元からメッセージカードを差し出し『誕生日おめでとう』と残して去っていった。


手に残ったそれには見覚えのある文字が並んでいて、さっきとは別の涙が溢れた。


───誕生日おめでとう。プレゼントのプリンは俺が食べておくよ


今思い出しても、笑っちゃうくらい可愛い思い出。


第十三話

ヘタレとぽんこつ


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