約束の口付けを

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その後は誰かに会う事も無く、すっきりとした青空が広がる木の葉の里をのんびり歩く。


カカシと手を繋いでいるのをいいことに、度々上空を仰いで歩けば、際立って高い建物も無く、時間の経過と共に傾く太陽の様子がよく解った。


それはとてもゆったりとしていて、なんとも私を落ち着かせてくれる。


元居た世界と本当に同じ時間が流れているのかと疑ってしまうほどに。



「なまえ、何考えてるの?さっきから呼んでるのに」



余程熱心に上を見てたのか、カカシに覗き込まれた私は苦笑するも、その少し拗ねた物言いに愛しさが込み上げる。



「ごめんね。何となく里の景色から目が離せなくなっちゃって」



そう弁明すると、カカシは私の手を胸元に引き寄せ口布越しに口を尖らせた。


「どうせなら俺から目を離さないでヨ」


「カカシの隣で見るから目が離せなくなるの」



お互いにふっと笑い、それからカカシは胸元に引き寄せていた私の手の甲にそっと口付ける。


「勝算は充分にありそうだネ」


「それは大人の余裕かな?」


「違うネ。はたけカカシ、男の余裕」



大人なんだか子供なんだか。どちらにせよ、それでも気持ちが伝わってくるのが凄く嬉しい。



「ねぇカカシ、そろそろ家に帰ろうよ」


「丁度俺もそう思ってたところだヨ」




見上げた先のカカシは柔らかい笑顔を浮かべ、私を抱き締め印を結び、それから私の耳元で囁いた。




──早く帰ってキスをしようネ。

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