想い、出逢いC

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それからすぐ、ゲンマに付き添われながら穂積が顔を出した。


流石にまだ痛みは引かず、穂積は浅い呼吸を繰り返しながらゲンマと共に病室へ入ると、なまえはすぐさま穂積の椅子をカカシに用意してもらい、ゆっくりと体を起こす。



「なまえちゃん……」


穂積はゲンマの支えから静かに抜け出し声を掛けたが、その間になまえは勢い良く頭を下げた。


「穂積さん!すみませんでした」


突然響いたその声に、穂積とゲンマは目を丸くし顔を見合わせる。
そして穂積はカカシとなまえを見やりながら苦笑した。



「本当にカカシさんといいなまえちゃんといい、俺に謝らせてくれないんだから」


その言葉を聞きなまえがカカシに視線を向けると、カカシは蟀谷の辺りを掻きながら遠くを見ている。



「気にすんな、穂積。こいつらとはまともに付き合うもんじゃねーからよ」


ゲンマが笑いながら皮肉ると、穂積はフッと息を吐きカカシとなまえに向き合った。



「それならせめて、なまえちゃんの無事を確認させてもらおうかな」


穂積はそう言い、痛みを堪えながらなまえを軽く抱き締め、なまえの耳元で安堵の溜め息を漏らした。


「本当に無事で良かったよ……」


そして穂積はすぐに体を離し、悪戯な笑みを浮かべる。


「俺、何か二人に感謝されてるみたいだし、これ位はいいよな、ゲンマ?」


「当然だろ」



カカシはなまえが穂積に抱き締められた時に一瞬だけ心をざわつかせたが、それからすぐになまえが笑った事で、彼女はやっと乗り越えられたのだと直感すると、カカシもまた笑顔になったのだった。

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