俺の仲間を紹介するヨ

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受付まで六往復。大幅にお昼をまたぎ、残るはアカデミーに封筒を届けるだけとなった。



「悪いな、なまえ。それが終わったら帰っていいぞ」


綱手様はそう言ってバイト代の入った封筒を私に手渡し、『また何かあったら頼むよ』と手を振った。



手にしたバイト代。この里に来て初めて自分で稼いだお金は、やけに重く感じる。


今までの疲労感が一気に心地よく思え、私の足は軽快にアカデミーへ向かっていた。



爽やかな風を受けながら見えてくるアカデミーに足を踏み入れると、自分が小学生だった時の事が思い出され、思わず目を細めたが、それよりもカカシがここに通っていた時代の事を想像するのが楽しかった。



「カカシにも子供時代があったんだよね……」


当たり前の事を考えながら職員室を探していると、不意に背後から声をかけられた。



「あの、何かご用ですか?」



振り返った先には爽やかな笑顔。


「すみません、綱手様に頼まれてこれを持って行くようにと言われて来たんですけど……」


おずおずと封筒を見せると、目の前の男性は鼻の頭を掻きながら、今度は申し訳なさそうに笑う。


「それはすみませんでした。あの、私はこのアカデミーで教師をしてます、うみのイルカと申します。宜しかったら私がお預かりしましょうか?」


つられてこっちまで笑ってしまう位の好青年。その顔の真ん中にある傷跡がアンバランスであるかのように見えるが、それでいてどこか人懐っこく見えるのが不思議だ。



「いえ、こちらこそすみません。私、なまえと申します。ではお言葉に甘えて宜しくお願いします」



そう言って封筒を差し出し、いっそうにこやかに笑うイルカ先生を見て口元が綻んだ。

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