職探し
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無理矢理ゲンマを近くの定食屋に押しやり、ゲンマに今までの事を話した。
そして私が野菜炒め定食をたっぷりと堪能しているのを眺めながらゲンマは千本を揺らす。
「じゃあ何だ?この里で暮らしてく為に仕事探してるって事か?」
「うん。やっぱそういう事はちゃんとしなきゃと思ってね」
私はすっかり冷めてしまったお茶をすすり、綱手様に貰った求人誌を眺めた。
「カカシに養って貰えばいいだろうが」
テーブルに肘を付き、嫌味な程長い脚を投げ出したゲンマに私は溜め息を返す。
「それは違うでしょ」
「何が?」
私の言葉にすぐさま疑問をぶつけてくるゲンマの顔には『お前はバカか?』と貼り付けられてるように見えるんですけど……。
「じゃゲンマはいつもこうやって私にご飯を奢ってくれるんだね」
「聞こえねぇ……。というより俺が聞きたい事はそういうことじゃねぇ」
私はゲンマが聞きたがってる事は解ってた。でも、これは私が勝手にした事なんだよ。
「……この世界に住むって決めたのは、私の我が儘なんだよね」
「カカシはそうは思って無ぇだろ」
「今はそうでも、先の事は解らないでしょ?私が居る事でカカシを縛りたくないし」
私がそう言うとゲンマは大きく息を吐いた。
「相変わらずバカな奴だな」
「現実主義って言ってくれる?」
お互いに軽い笑みを漏らした後、伝票を持って立ち上がったゲンマは何かを思い出したかの様に私を見た。
「あっ!お前、仕事なら自来也様の所行って紹介してもらえっ!」
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