忍やってるカカシが好き
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「……ううっ……また酷い顔になっちゃった……」
カカシの命に別状は無いと解り、ゲンマの前だというのに涙を止められなくて、やっと落ち着いたかと思えば、後に残った恥ずかしさ。
それを隠す様に苦笑を漏らした。
「ククッ。本当ひでー顔」
煩いなぁ。でも確かに昨日から泣きっぱなしで瞼が重い。
「……もうカカシには泣かされっ放しだよ」
目覚めぬカカシに向かってそう呟くと、急にゲンマが立ち上がった。
「なまえ、そろそろ俺は帰るぜ?」
「えっ!?何で?」
そう聞き返した私に、ゲンマはカカシを指差しながら笑う。
「あいつ、起きてんぞ?」
その言葉に反射的にカカシを振り返れば、カカシの右目が静かに開かれている。そしてそれを目の当たりにして固まる私を残し、ゲンマは病室を後にした。
「……カカ……シ?」
「なーに?なまえ」
瞳と唇だけを動かし答えるカカシ。それが嬉しくて私は何度もカカシを呼んだ。
カカシ、カカシ、カカシ。
「なーに?なまえ」
「……劇場版イチャパラ全集、売り切れてないといいね……」
目を見開きながら、ふっと息を吐いて笑うカカシは動けないみたいだから、今日は私がしてあげるよ。
いつもの口付けに、今日はカカシの温もりを。
この唇に……、もっともっと分けて欲しいの。
「おかえり……カカシ」
「……ただいま、なまえ」
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