売れ行き好調

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「すごい売れ行きじゃのぉ」


「……お陰様で」



なまえがもの凄い眼光を放ちながらそう言うと、自来也様は満足そうに腕を組み、近々サイン会をすると意気揚々に言い放つ。



サイン会なんて……。なまえの手を他の男に触らせろというのか!
俺のなまえをっ……!



「じゃ用件は済んだしワシは帰るでの。あと、少しは殺気を抑えろよ、カカシ」


誰のせいですかっ!


なまえとのデートを邪魔された挙げ句にサイン会なんて、自来也様はきっと俺を殺す気なんだ!


踵を返した自来也様の下駄の音。それさえも忌々しく聞いていた俺に、なまえがボソッと呟いた。



「サイン会……凄い」



なまえ……、まさかノリ気?勘弁っ!


そう焦る俺に気付いたなまえは、ハッと顔を上げて苦笑いをするから、やっぱり少しノリ気だったみたいだ。


でもそんななまえが意地らしくて可愛く思え、気を取り直してデートの続きをしようと手を取ったが、すぐになまえは足止めをされる。



『すみません、なまえさんですよね?』



なまえはうんざり顔で俺の袖を引っ張りながら、申し訳なさそうに呟く。




「ごめん、カカシ。今日は帰ろう……」

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