想い、出逢いA

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──ドアが開いた瞬間、私の左目が熱くなった。



「なまえー!お父さんが帰ってきたんだ!」


緑丸は子供らしいキラキラした目で嬉しそうに私に飛びつき言う。


「お父さんになまえの事話したら挨拶したいって言うからさっ。……ほら、お父さんっ!」



「初めまして。緑丸の父の穂積です。留守中は大変お世話になりました」


そう頭を掻きながら頭を下げる姿も、その"穂積"と名乗ったその声も……、全てが私の左目を熱くする。



「なまえ?何ぼーっとしてんだよ!」


「……あ、ごめん、ごめん。"穂積"さん…でしたよね、どうかお気遣いなさらないで下さい」



辛うじてそうは言ったものの、私の表情は固まったままで穂積さんは苦笑してた。


「遅くにすみませんでした。今日はこれで失礼しますね。ほら緑丸も!」


二人並んで会釈した姿を見て怖くて震えた。そんな私にカカシが確実に気付いているのも怖かった。



だけどカカシ相手に取り繕うなんて無理な話で、カカシが『どうしたの?』と口を開いた時の言い訳も見当たらない。



「カカシ……」



左目が熱くて熱くて胸が苦しい……。

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