キャプテン御幸
夏休み中は御幸に会えない。ご察しの通り、彼は名門校の野球部に所属しているわけでありまして、とりあえずバイトして友達と遊んでぐーだら寝ての私とは違うのだ。というわけで、私たちが今繋がる方法は電話だったりメールだったり。これもまた暇な時間が多い私と打って変わって、御幸は毎日忙しいし大変だし疲れるだろうから、頻繁には無理だから、たまにのやりとり。ていうか元々あいつは携帯も三日に一回しか見ないような奴だから別にいつもと何ら変わらないんだけど。まあ、それでも全く不満じゃないし特別寂しいとか思わない。そのたまに、が私的には心地いいのかもしれない。まぁそりゃ、学校があった日はその分毎日喋ってる訳だし物足りない気持ちはちょっとあるけど。
ちなみに野球部は、夏大が終わりついに新チームの活動が始まったらしい。
キャプテンに推薦された
そんな日だ。
こんなメールが突然送られてきたのは。
正直目が出るくらいビックリした。そりゃあクラブ中の御幸なんざ見たことない。試合中の御幸しか見たことない。でも、それでもさ。…リーダーシップ、あるような奴だっけ? クラスの様子を思い出してみるけど、いやあいつはそんなタイプじゃない。てか性格悪いし。でも推薦されるっていうことは、彼をキャプテンにしたいという人が少なからずいるっていうことで。
ぜってー俺キャプテンなんか向いてねえはずなんだけど。でも哲さんが推薦してくれたらしいし。
ま、頑張るわ。
一人で会話しているこいつに、つい笑みが漏れた。近くにいたお母さんに気持ち悪がられた。御幸キャプテン、か。変なの。でもこいつは何やかんや責任感も強いし、やり遂げるんだろうな。そんな奴の彼女なんだな、私。これから奴はもっとしんどくなるんだろうな。仕方ない、支えてやろう。
頑張れ、キャプテン御幸
キャプテン翼みたいなノリで言うなよ
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160818