絞めてやる


#橘家に御幸訪問中


「ね? 言ったでしょ。お父さんとお母さんとすぐ仲良くなれたじゃん」
「話しやすい人らで良かった、マジで」
「しかもすぐに溶け込んでるし」
「そうか?」

 少なくとも帰宅した娘よりすぐに家族の中溶け込んでたわ。

「はい。ここが私の部屋〜」
「へえー」
「……何よその目」
「意外に綺麗にしてるんだなーと」
「ん? 絞めてほしいの? 御幸私に絞めてもらいたいの? 何? ここにきてドMなの? え? まじ? まぁそういうことなら全然私はオッケーなんだけど…」
「話展開し過ぎだからな、落ち着け」

 腕を御幸の首元に巻きつかせようとしてると、いとも簡単に抑えられた。野球部の男にパワーで勝てるわけがない。卑怯だ! 私は諦めた。

「…ったくー。そりゃ自分の部屋くらいは綺麗にするでしょ」
「さすがみずきさん」
「彼氏が初めて家に来るんだよ、まあそりゃ綺麗にしとかないと女が廃るね」
「ほー」
「幻滅されたくないじゃん」
「ほー」
「と思ってたけど、御幸が私に幻滅することなんて今更ないなと思ったのね」
「幻滅する間もなく色々なもん見てるからな…あ、やべ」
「は?」
「ん?」
「…」
「……」
「……」
「……ウワア、ベッドフカフカー。ハッハッハ、スゲエ、ネコロンデモイイ?」
「うんどうぞ、ゆっくり絞めてあげるから」
「悪かった、つい口が滑りました」
「ごめんそれ一ミリともフォローになってないの分かってる?」


161007

   

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