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小学校までは何も不自由はなかった…。
不自由かどうかの判断材料にするには不確かだが
同性の友達は数えるほどで、男子とばかり遊んでいた。
女の子特有のあの感じは
どうも私自身得意ではなかった。
だからと言って男の子になりたいわけではなくて、ただただ私はサバサバした性格なのではないかな?と思う。
お兄の影響でゲームは得意で
常に男子をぼこぼこにしていた。
少し男勝りな性格、口の悪さは自分らしさだと思っていた。
中学からだった。
その『自分らしさ』とやらに
私はつぶされた。
入学してから、女子の目は鋭くなった。
思春期ともなれば恋愛関係の口喧嘩は多くなり
男子とばかり仲良くする私はいい標的だった。
そのうち誰とも会話することはなくなった…。
結局、数名の女友達も、たくさんの男友達も巻き沿いを食らいたくないと…
みんな、離れて行った。
学校には居場所もなく、毎日が拷問部屋に自らの足で向かわなければならないような
悪夢の日々だった。
夢なら早く醒めて欲しい……。
「……ごちそうさま…。」
「??心??もういいの?」
「うん…お腹すいてないから……。」
中学に上がってから、食欲はなくなっていく一方
休日も家から一歩も出ることはなかった。
すべてを1からやり直したい
こんな私なんか嫌いだ。
それが私の口癖だった。
非日常に自分を投げてしまいたい。
そんなくだらない事ばかりを考えるようになっていた。
「…心?ちょっといい?」
「何?」
「さくっとL4D付き合え。」
「リアリズム?」
「もち。」
「うん……。」
お兄と一緒にゲームをやっている時間だけが
すべてを忘れられた。
お兄も……私と近い境遇にあったから
お互いの痛みはショック療法のように
ぶつけ合って感じないようにしていた。
そうして、私もいつの間にか
居場所はネットの世界になっていった。
「……心、そこのモロトフもってこい。そろそろタンク来る。」
「了解。」
「…お前、まだ人生やり直したいって考えてる?」
「毎日考えてる。」
「中学でそれとか、人生エキスパートだな。」
「やかましい。毎日起きてもログインボーナスも発生しない人生に面白みもないわ。」
「すごい言葉だな……。」
「あざす。」
「…心、ゲーム好きだよな。」
「好き。」
「アニメは?」
「好き。」
「化粧は?」
「は!?」
パソコンのモニターには
「You are dead」の文字
いきなり発せられた言葉に手元が狂い
私の操作するキャラクターは戦闘不能を通り越して死んでいた。
「お前、人間の特徴とらえるのうまいじゃん?絵とか描かせたらうまいし。」
「普通じゃない?」
「コスプレとかどうよ?顔整ってるし。」
「えー…。」
「お前の求めてるお前じゃない奴になれる。やり直せそうじゃね?」
「ま、まぁ……。てか、そんなお兄はどうなの…?」
「俺?……俺はいいじゃん……。」
「よかないよ。」
「俺はゲーム実況に励むよ。」
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