お姉の指導を受けながら、徐々に化粧を覚え
それに加えて、舞台映えや、写真映え
コスプレ独特のメイクや
ウィッグの作成を覚えて行った。
それが妙に楽しくて……。
気付くと立派にコスプレイヤーとなっていた。
その頃、ちょうどお兄がやっていた
実況動画にも参加するようになり
やっと生きることが楽しくなっていった。
ある日の生放送…
「どもー、たるちです。」
「Cocoです。」
「えー今回は、ガチャ動画ね。100連やりまーす!」
「おおー!!!これでSSR出なかったら何か罰ゲームにしたら?」
「いいね。んー…じゃあお前と踊るとか?」
「踊るの!?なぜ私も!?ちょ!引いて!?」
『たるち顔出しktkr!』
『Cocoも見れる!?』
『SSRくんな』
「ははっ、SSR引くから。」
「はいフラグ乙ー!!!」
見事にフラグ回収したお兄は私と一緒に
踊ることになった。
良いとばっちりだったけど
この動画が何故か思った以上に伸び、私は
パフォーマンスもするようになった。
日に日に笑顔も食欲も元に戻った私は
無事、高校生になった。
「心、入学おめでとう。そんな妹に兄からのアドバイス。」
「え?」
「笑っていろ。中学みたいに何かあっても、笑っていろ。どんなことがあっても俺は心の味方だ。」
「お兄……。」
「どれだけ辛くても苦しくても笑っていれば、なんとかなるから。お前はやり直せるよ。」
「……っうん!」
「…俺にはきっと無理だし……。妹に俺の分もって託すのは酷だなって思う…嫌な兄貴でごめんな?」
そうお兄は言ったけど…
そんな言葉が言えるようになったお兄も
私と一緒に前に進んでる気がした。
自虐のような言葉を言うこともあるけど……
私はそんなお兄が大好きだ。
― ― ― ―
― ― ― ―
― ― ― ―
「私は私に素直に生き過ぎたんだと思って…本当の私を知るのは、私が心から向き合いたいって思った人だけでいいかな…って、自分に自信なんてないし…。」
「でもオレ、どっちのここぴも好きだよ?どっちも愛されてるここぴじゃね?」
「え?」
「愛されない子なんていないって!……合わない人もいれば合う人もいる。それはそれでいいじゃん!オレとか初日から仲良くなったじゃん!?……いたるんも、オレも、みんなここぴのこと、大好きだから、ね?自信もって?」
「……っ!はいっ!」
繋いでいた手をブンブンと振りながら
2人はMANKAIカンパニーに向かって歩く足を、少し早めた。
「ちなみに、今日のお夕飯はグラタンです!」
「やっった!まじテンアゲー!!!!」
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