「俺の知り合いにもいる。ゲームオタク。」

「へ、へぇ……。あのさ、碓氷くん……。」

「何?」

「このこと黙っててくれない?私、学校ではゲーマーだとかオタクだとか隠してて……。」

「アンタも?似てるな……。」

「え?碓氷くんに?」

「俺じゃない。」

「あ、はい…ごめん……。」

「別にいいけど。休み時間に俺がここにいることも誰にも言わないで。」

「なんで?」

「うるさいから……。」

「……あ、碓氷くんって、よく女子から声かけられてるあの…。」

「……アンタは違うんだな。」

「何が?」

「うざくない。」

「お、おぉ…そらどうも……。」

シーンとその場の空気が止まり
気まずくなった心は
真澄の聴いている曲について質問した。

「何聴いてるの?」

「最近はラブソング。」

「恋してるの?」

「…!そう。」

「いきなり生き生きし始めたね……。」

「聞いて…!監督の事!」

「監督…?」

「そう。はぁ……好き……。」

「重症じゃない?」

真澄の聴いていた曲を心も聴かせてもらった。

「……あ、私この曲踊れるよ。」

「踊る???」

「そう。こんな感じの…!」

軽やかにステップを踏む心を見て、真澄は
ふっ、と笑った。

「アンタは踊れるんだ。」

「え?なんで?」

「俺の知ってるゲーマーは踊れないから。」

「おぉー……かわいそうな人だね……。」

「監督以外とはLIMEしないって決めてたけど……ねぇアンタ、交換しよ。」

「え?」

「監督と俺の恋愛相談、たまに聞いてよ。」

「わ、私でいいのであれば……。」

「アンタでいい。」

「おぉーう……でっていうのが気になるけど……。」

お互いのスマホをブンブン振りながら連絡先を交換した2人は
「今日から友達?」
「なんでもいい。」と、言葉を交わした。

「心って呼ぶ。」

「じゃあ私は、真澄くんって呼ぶね。」

「ん。」

「……久しぶりに太陽が気持ちいかも……。」

心は、眩しそうに空を仰ぎながら

学校で唯一、本当の自分をさらけ出せる存在に出会えたように感じ
嬉しくなったようだった。


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