その頃太一は、幸に言われた
小さいという言葉に
泣いていた。
「ちっさ……ちっさって言われたッス……。」
「たいっちゃん、ゆっきーにゾッコンだよね。」
「実は、小さい頃隣の家に住んでた初恋の子に似てて……。」
「へぇー!偶然じゃん!」
「その子も、ちょっと口が悪くて俺はいつもチビって言われてて……。でも裁縫とか編み物が得意で、マフラー編んでくれたりしたッス。女の子なのに自分の事オレって言うところもそっくりで……。」
臣はその話を聞いて
「そこまで似てることなんてあるんだなぁ。」
と感心した。
「えーと、それ……。」
「これは、言わない方がいいよね……。」
「それな。」
勘づいた一成と椋と心は
アハハ…と笑った。
「いつかあの子と再会して、俺っちの芝居観てもらいたいなぁ……。いや、絶対見てもらわなきゃ。」
「???」
「んじゃ、ここで、突撃!初恋トーク!ここぴの初恋は!?」
いきなりの一成の振りに、心は戸惑った。
「え!?私!?」
「そ!初恋はいつ!?」
「うぅー……小1?かな?……迷子になってる私を助けてくれた優しい男の子がいて……。」
「わぁお!どんな子!?どんな子!?」
「もう覚えてないよぉお!!!」
「逃げたな。」
「さ、左京さんだって覚えてないでしょ!!!」
「……覚えてる。」
「え!?いつですか!?」
「黙秘。」
「さすが、取り調べ慣れしてますね。」
「人を勝手に前科持ちにするな、伏見!」
「セッツァーは?」
「何人だよ。」
セッツァーと呼ばれた万里は
困った顔をしながら
一成に返事した。
「かっこいいっしょ!このあだ名!」
「初恋とか……ねぇし。」
「えー!マジで!?」
「万チャンかっけーのに、もったいないッス!」
「恋愛とか本気でしたことねぇ。」
「万チャンかっけー!」
「ヒョードルは?」
「……は?」
「兵頭だからヒョードル!ヒョードルの初恋はいつ!?」
「……ない。」
「さすが十座サン、硬派ッス!」
「んじゃ、おみみは!?」
「俺は小学生の頃かなぁ。でも、あんまり覚えてないけど。」
「もー、みんなドライすぎ!」
「…はぁ、んじゃ俺風呂いくわ……。」
「ちょ、セッツァー!?」
万里は頭をポリポリとかきながら
談話室を後にした。
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