「…後、1分で、野外ライブチケットの予約開始…。」

みんなミーティングルームに集まって、紡のノートパソコンを
見つめていた。

「すごい緊張してきた…。」

「陸くん大丈夫?ストレスはよくないよ?」

「ソウだって、顔がこわばりまくってるぞー。ついでに奏も。」

「だって、自分の時はそこまで心配してなかったんですけど…。」

「自分の時?」

「いえ!なんでもないです!なんでもないです!」

みんな緊張している中、一織だけは冷静だった。

「まったくもう…、皆さん落ち着いてください。」

そういってるそばから、紡は正座して、パソコンに向かって拝んでるし
奏も壮五の隣に立って、紡と同じように拝んでいた。

「「完売しますように……。完売しますように……。完売しますように……。」」

「満席です、はい!はどこに行ったんですか!マネージャー!コーチ!落ち着いてください。」

パソコンの時計が12時になったことを確認して、紡は予約画面への
ボタンをクリックした。

「きたっ!」

「…あれ?あれぇっ!?」

「混雑中って…これじゃあ結果わかんねえじゃん!」

いきなりパソコンの通信が遅くなり、なかなか予約画面に進めなくなってしまった。

その3分後…
大きな声で、事務室から万理が走ってきた。

「皆さん!チケット会社から連絡がありました!…完売です!」

「え…。」

「「「完売!?」」」

よっしゃー!とハイタッチをしようとした三月と陸を
大和は待った!と止めた。

「喜ぶのは早い…。聞き間違いとかじゃないんですか?」

「いやぁ…そんなことは…。」

すると、止まっていたはずのパソコンから
ページ移動の通知音が聞こえ、壮五がいち早く気づいた。

「あ、ページが動きましたよ。」

「「「「「「「ん?」」」」」」」

モニターには SOLDOUT の文字が濃いピンクで書かれていた。

「YES!congratulation!!!!」

「「やったー!」」

ストップかけられていた陸と三月はハイタッチを、
ナギは放心状態の大和の肩を揺らして喜んだ。

「壮五さんっ!おめでとうございますっ!」

そう言って奏は、首元まで手を挙げて小さくハイタッチをした。

「ありがとう!」

「すげー!前は9人だったのに!」

「みんな来てくれるんだ…!」

環は、テーブルに突っ伏してる紡をつんつんとつついた。

「マネージャー寝てんの??」

「ううっ…うううう!嬉しいいいいいあああああ!」

どうやらぐずぐずになるまで泣いているようで
壮五は近くにあったBOXティッシュを紡に差し出した。

「はい、マネージャー。」

「あ゛り゛がどう゛ござい゛ま゛ず壮五ざん゛。」

「まったく言ったじゃないですか、絶対に3000人埋まるって。」

「それだけじゃないんです!」

万理は、コピー用にメモした内容を読み始めた。

「ローカルテレビ局の音楽番組からも依頼がきました!野外ライブを中継したいそうです!」

「え!?テレビ!?」

「ちゅ、中継…。」

「そ、そこまでは予測してませんでした…。」

そこに社長がおめでとうと言いながら部屋に入ってきた。

「社長…!」

「今夜は焼肉でお祝いだね!」

「「「「「「「「よっしゃー!」」」」」」」」

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