そうかもしれないです。

そういいながら微笑んだ君に

僕はまた、勘違いをしそうになってしまった。

僕が君を好きだということは許されないんだ

僕が好きだったものは、どんどん消えていったから

君まで手放すわけにはいかないんだ

だから、大切なものを守れるくらい

僕が強くなったら…

君にいっぱい、勘違いをするよ。


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予定より少し早めにお店を出た2人は
近くのカフェに立ち寄った。

コーヒー豆の焙煎されたいい香りと
ショーケースに並んでいるケーキはどれも
宝石のように輝いていた。

眼鏡をかけているだけでも、まだばれないようで
壮五は割と堂々とテーブルに座っていた。

「案外ばれないですね…。」

「そんなに知名度があるわけでもないからね。でも、奏を巻き込むことがあったらいけないからね、念のための眼鏡だよ。」

「壮五さんっておしゃれですよね…鞄とかもいいもの使ってますし、今日の眼鏡も…それ999.9ですよね?」

「よく知ってるね、そうだよ。好きなバンドのメンバーが掛けてて同じモデルを買ったんだよ。」

「でも壮五さんって目悪かったですっけ?」

「伊達だよ。」

「伊達で999.9ですか!?けっこういい値段ですよね!?」

「そうだね、一般的には度なしで購入する人はあまりいないって言われたよ。」

ゆっくり時間を待っていると、注文したものが届いた。

「…お待たせしました。ホットアップルパイのシナモン多めと、イチゴタルト、ヌワラエリヤのホットお2つです。茶葉を蒸らしていますので、砂時計が終わりましたら飲み頃です。それではごゆっくり。」

「ありがとうございます。………私、茶葉が踊ってるの見るの好きなんです。」

「僕も好きだよ。おやつの時間を思い出すよ。」

「壮五さんのお家も、おやつの時間は紅茶でしたか?」

「うん。よくダージリンが出てたよ。無難だけどね。」

「うちもそうでした。ティーサーバーを眺めるのが日課で…。」

「そう考えると、僕たちは似てるところが多いかもね。」

「っ!環くんが言ってた言葉ですか!?」

「ふふっ、そうだね。……飲み頃だよ。」

壮五がカップに紅茶を注ぐと、ヌワラエリヤの独特な綺麗な黄金色がカップをより
華やかに見せた。

「綺麗に蒸らせたみたいだね。香りの立ち方がいいよ。」

「そうですね。壮五さんとお話しするときは、こうして何か飲んでますね。」

「確かにそうだね。」

「紅茶もコーヒーも、ホットドリンクもカクテルも…それぞれに思い出が出来ました。」

「ふふっ、そう思ってもらえてるなんて嬉しいな。」

「私も嬉しいです。…アップルパイの表面見えないですね…。」

「僕用だね。」

「おいしいですか?」

「甘いものがすごく得意ってわけではないからね…シナモンの香りとデザートとしての辛味がすごくおいしいよ。」

「そ、そうですか!それはよかったです!」

「みんなのお土産もここでいいのかな?」

「はい!ケーキ綺麗ですし!おいしいですし!…でもアップルパイは避けましょうね。」

「シナモンなかったら大丈夫なのに…!」

「えへへ…。」

少しゆっくりした2人は、日が落ちる前には帰ろうと
お土産を買って、店から出た。

「今日はありがとうございました!とても楽しかったです!」

「僕もだよ。1日付き合ってくれてありがとう。」

「また一緒に…。」

「うん、休みがあったら行こうか。」

「はいっ!」

「……人気ない道だね。はい、手。」

「えっ…。」

「繋いで帰ろう。」

「……っ!はいっ!」

「いい笑顔だね。」

手を繋いで寮まで帰り、玄関で
ただいまーと言うと、環が出てきた。

「そーちゃんとかなな、どこいってたんだよ!……なんで手つないでんの?」

「「はっ!」」

「???」

「たっ、環くん!これお土産!みんなでだよ!」

「よっしゃ!神!みんなああああ!そーちゃんとかなながお土産くれたあ!!!!」

お互いの気持ちに少し近づけたものの
気づくまでにはいかなかった

そんな休日。

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