「では万理さん!私の仕事終わったので、スタジオ行ってきます!」

「お疲れ様、気を付けて行ってきてね。マネージャーの事よろしく頼みますよー!」

「もう紡ちゃんは大丈夫ですよ!きっと!ではっ!行ってまいります!」

「いってらっしゃーい!」

生放送のミュージックフェスタに間に合うように、奏は電車とタクシーを使ってテレビ局に向かった。

「……今頃みんなどうしてるかなー…?ん?紡ちゃんからラビチャ?」

そこには、出演予定のアーティストの到着遅れにより、IDOLiSH7の出演が早まってしまったとの連絡だった。

「えぇー…っと、スタジオは?っと…。」

返信にはAスタジオです!と書いてあった。

「Aスタか…なら、ここから入ったほうが早いかな…?すみません、運転手さん!ここでおります!」

「正面入り口、真裏だけど大丈夫ですか?」

「大丈夫です!…あ、カード使えますか?」

「はい!………じゃあここにサインで…はい!ありがとうございました。」

「ありがとうございましたー!」

奏は、タクシーから降りると、いつものごとくピンヒールでの猛ダッシュでAスタジオまで走った。

裏口では警備員が2人で検問をしていた。

「はい、スタッフ証明書ありますかー?」

「はいっ!」

「大丈夫です。ちなみにもう始まってるので静かにお願いしますね。」

「え…?もう!?」

驚いた奏は先ほどよりももっと早く走っていった。

「お姉さん!ピンヒールだから走っちゃだめだよー!!!!!」

「すみませーんん!!!!!!!!!」

「……………走ってるし。」

「にしても…あんなピンヒールで猛ダッシュするの……テウ以来だな見たの。」

「え?先輩、見たことあったんですか!?」

「もう4年5年くらい前の話だけどね、その時もAスタジオ入りでさぁ…どうやら学校の授業長引いたとかで、車の中で衣装に着替えてたみたいで……あのくらいのピンヒールで猛ダッシュだよ!はっはっはっ!!!」

「いーなー、やっぱ色気やばかったっすか!?」

「いや……美人ではあったけど、かわいい高校生だったよ。あのメイクは…キャラだったんだろうね……。」

「え!?すっぴん見たんっすか!?」

「もう覚えてないけど、みたのは見たよ。この業界でもテウの素顔みたことあるのは…岡崎事務所の人間だけじゃないかな?」

「まぁ、そりゃそうでしょうね……。」

prev next
back