大和の号令でそれぞれ、
カレー班、釣り班、火起こし班に分かれることになった。
三月と陸は釣り班がいいと立候補した
「七瀬さんは、魚に逃げられるんじゃないですか?」
「こいつ……。泣いてるときは、可愛げがあったのに……。」
「ソウとタマと奏はカレー班でいいか?得に2人は今からコンビ力上げたほうがいいだろ。」
「じゃあ私いらなくないですか…?」
「マネージャーだろ?でも、あんまり手出すなよ?」
「そ、そうでした…。私もできることはしま…」
「しま?」
「……手をだしません………。」
「いいぜ、任して。野菜の皮むいたことないけど。」
「やったことないのに、任して、なのか?」
「そーちゃんとかななが剥けんだろ。」
「………。」
「私はなんかだめらしいから、あまり手は出さないよー…。」
「……どういうコンビになるか、一瞬で未来が見えましたね。」
「一織くん、今からだから!今から!」
「環もやるんだよ!これから2人で仕事する時も、壮五さんに迷惑かけるなよな。」
「ソウも自分一人でやるんじゃなく、タマにやらせるようにしないと。お前らが仲いいほうがファンは喜ぶんだからさ。」
「そうだね……。気遣ってくれてありがとう。2人で仲良くやるよ。奏もよろしくね。」
「うん、困ったことがあったら言ってね!」
火起こし組はナギと大和と紡に決まり、各班ごとに作業が始まった。
開始早々、環の皮むき飽きた宣言が始まった。
「飽きた。」
「頑張れ。」
「そーちゃん、後頼む。」
「困るよ、頑張って。」
「じゃあかななー。」
「はい、今行きま…。」
「奏だめだよ、環くんの仕事だから。」
「は?いいっていってんだからいーじゃんか。」
「じゃあ君は、歌番組で歌うのが嫌だからって奏にバトンタッチするのかい?それと一緒だよ。」
「違くない!?」
「…はぁ、僕たちが2人で協力しないと………。ちゃんとやりとげて、みんなを安心させてあげよう。」
「みんなねえ…。」
「…あ、壮五さん、環くんすみません…。」
「どうしたの?」
「カレー粉なくって…私買ってきますね。」
「だったら俺行くよ、そーちゃん俺の事きら…。」
「ここから遠いみたいなので、どうしても車必須なんです…お心遣いありがとうございます、環くん。ですが、私が行ってきますね?」
「奏、気を付けてね。」
「はいっ!行ってきます!」
奏の中では、ナイスタイミングで不足品があったなと思った。
自分が席を外して、2人で真正面から話せる時間があったほうがいいのでは?と考えた結果だった。
「それに、頼まれてるのに手伝うなって……ねぇ?あ、紡ちゃーん!」
「はーい!どうされましたー!?」
「さっそく、ソウとタマのケンカかー!?」
「いえ、違います!!!!不足品が出たので買い出しに行ってきます!」
「了解です!」
奏は、自分が買い物に出ることを伝え終わり、車に乗って近くのスーパーまで向かった。
「……あ、万理さん!」
「どうしたの?買い出し?連絡くれれば一緒に買って帰ったのにー。」
「いえ……私が席を外さなきゃいけなかったので…。」
「???」
「カレーのお粉ー♪カレーのお粉ー♪」
上機嫌で商品を探しに向かった奏と入れ替わって、万理のところに社長が帰ってきた。
「奏くんもお買い物来てたの?」
「はい、カレー粉なかったみたいで…にしても、さすがですね。即興の適当鼻歌ソングまでCMで使われそうなクオリティーの高いものになってしまうんですから。」
「……あの子にまた歌わせてあげたいな…どこかで。」
「それは本人が…。」
「望んでないわけではないんだよ。……心の葛藤だよ。家族とも話をちゃんとしたいって言っていたしね。」
「ご家族って…?」
「僕の親友なんだけどねー…あの子のお父さん。」
「カレー粉以外にも、へんなの買っちゃった…ガラムマサラって何…?どこのサトシの出身地…?」
カレー粉だけの予定だったはずが、カレーの後って乳製品ほしいよねってことで
ヨーグルトと王様プリンを大量に購入し、カレーがおいしくなる魔法の粉という名の
ガラムマサラまで購入し、結局買い物を思う存分楽しんだ奏なのだった。
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