01 環くんが起きてこない……
もう学校遅刻しちゃうよ……
「……僕起こしてきます。」
「あ、壮五……。」
奏の声も半分耳に入れて
環くんの部屋のドアをノックした。
「環くん?遅刻しちゃうよー?」
いつもならここで
「ああー!?」
とか声が聞こえるはずなのに…
無反応
心配になった僕は、こっそり部屋のドアをあけた…けど
無反応…。
どうしちゃったんだろう……?
「環くん…?起きてる…?」
「…?そーちゃん…?」
今までにないほど弱った声…
「環くんっ!」
布団から、ひょこっと顔を出した環くんを見ると
顔がどうも赤い……
「環くん、部屋入るね!?……大丈夫?」
おでこに手を当てると、気持ちいいのか
環くんは目を細めた
「あー…冷たくてきもちー…。」
「僕が冷たいんじゃなくて、環くんが熱いんだよ!…ちょっと待ってて!」
大和さんは泊まり込みでの撮影でいない
一織くんは今日学校
僕は午後からMEZZO"の仕事
三月さんや陸くん、ナギくんは雑誌の取材
まだ出勤してない奏が頼りだ……
「奏!?」
「壮五、どうしたの?」
「た、環くんが!」
どうやら熱があることを伝えると奏は急いで
高校に欠席の連絡を入れ、体温計の準備をした。
「……一織くん、今日は環くん休ませるから。」
「はい、学校の提出物は持っていきます。……では行ってきます。」
「よろしくね?行ってらっしゃい。」
2人で一織くんを見送って
環くんの部屋に向かった。
まだつらそうな環くん……。
「環くーん、お熱はかるよー?」
奏が声をかけながら、体温計を腋窩に近づけると
環くんも、うー…と声を出しながら挟んだ
「……37.9℃、8℃台みたいなもんだよね…、のど痛い?」
「…寒い、頭痛い、はなつまる…。」
「風邪だろうね…。」
「そうですね。壮五、環くん着替えさせてください、病院行きましょう。私も今日は休みとります。今日はレッスンの予定は入れてませんから。」
「……わかった。」
「じゃあ、車の準備しますね!環くんの保険証とお薬手帳は私が預かってるので大丈夫です。」
「うん、……環くん、病院行く支度するから一回起きれる?」
「うー………。」
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