01 皆さん初めましてこんにちは。
摂津万里の姉の百夏(ももか)と言います。
姉が百で弟が万って解せないです。
せめて千にしてほしかったです。
なので生まれた自分の娘には
「千春(ちはる)」と名付けました。
親のエゴです。
結婚して家を出た私は、旦那と娘と3人暮らしです。
そんな我が家に弟が訪ねてきました。
「…よぉ、ねーちゃん……。」
「…どうしたの、あんた。」
「相談があってよぉ……。」
皆さん!?聞きました!?
幼少期から何でもそつなくこなして
人に聞くだなんてしてこなかったこの
憎たらしい弟の万里が!
ついにお姉ちゃんにご相談があるそうです!
「まぁ、上がんなよ…。紅茶しかないけどいい…?」
「ん……。」
ど、どうした我が弟よ……。
結構年齢離れてるのもあったから、言いにくい事もあったでしょうに……。
ど・う・し・た・?
とりあえず万里を観察……。
「おー、おっきくなったな千春ー。おれおれ。」
「きゃっきゃ!」
千春にいつも通りの挨拶。そして頬をつつく。
千春も喜ぶ。万里も喜ぶ。私も喜ぶ。
うん、何も変わったところはなし。
「…万里ー。お茶入ったよー。」
「ん、サンキュ。」
砂糖を入れずにストレートティー。
これも変わらない。
何か……何か変化を……。
んん!??!??
「万里、あんたその指輪どうしたの?」
「(ビクッ!)」
これだ(確信)
「……女できたん?」
「……お、おう……。」
おおおおん!?!?
いつもの万里なら
『はぁ?女とか俺が切らしたことねぇだろ。ちょろいっつーの。俺が本気じゃねぇの知っててもついてくんだから。』
とか言ってたのに?
なに、ちょ、アンタ…っ!
「……ぁぁぁぁ……。」
「え?万里…?」
お前、顔真っ赤じゃねぇかよ!!!
「万里……。いつぶりの彼女…?」
「いや…前の奴からそんなに間開かずに付き合った……。」
「え?いつ…?」
「結構前から今の彼女……。」
お姉ちゃんショック……。
新しい女作ったら1日でも1時間でも1分でもすぐに
報告してた万里が……。
結構前から!?だとぅ!?
「え、なんで教えてくれんかったん…?」
「………恥ずかしくて。」
「……は?」
恥ずかしかっただぁあああ!?
お姉ちゃん、テメェのそんな顔ひっさしぶりに見たぞおい!?
アンパ〇マンランドで、アン〇ンマンと写真撮りたくて
うずうずしてて、でも恥ずかしくて言えなかった4歳の万里以来そんな顔みてないんですけどぉお!?
「お前、ちょっとの間に童貞に戻ったの…?」
「はぁああ!?戻れるわけねぇだろ!戻れるなら戻りてぇよ!」
戻りたいんだ…。え?何で?
「何で???」
「あ、相手が……処女だから……。」
はぁああああ!?万里の彼女が処女だぁああ!?
どんな子だよ!?え!?
今までの女みんな
『ちょいーっす☆あ、お姉さんみたいな感じっすかぁ?家上がってるっすー☆よろー☆』
みたいなんだったよね?!
あいつら非処女なの見るからにわかるじゃん!?
え!?
「……あんた、まさかついに中学生に手を……。」
「出してねぇよ!馬鹿か!」
「お、おう……。で、相談って…そのこと…?」
「……おう……。今度、父さんと母さんに紹介しようかと思って……。」
尻すぼみ気味に言ってるってことは…貴様…。
「その子、妊娠させたの…?」
「してねぇって!んだよ!俺が真面目に相談してるっつーのによぉ!」
「ごめん……。いいじゃん、紹介しなよ。パパもママも喜ぶよ。」
「いや、だからよ……。」
「ん?」
「ねーちゃんも……そん時、実家一緒に帰らねぇかなって…。」
「は?」
「ねーちゃんにも、会わせてぇの。あいつ。」
「……泣いていい?」
「はぁ?何で泣くんだよ!」
「いや……万里、めっちゃその子の事、本気なんだなぁって……。」
「大真面目。あいつ以外考えられねぇ。」
【歓喜】私の弟がついに本気の恋をしていた。【号泣】
「で、いつ実家帰んの?今日は無理でしょ?私も夕飯の準備あるし。」
「次の土曜日にでも、帰ろうかと……。」
「次の土曜日って明後日なんだけど。」
「知ってる。」
「はぁ!?パパとママの予定は聞いたの?」
「今から言う……。」
「じゃあ、今ここで電話して帰れ!じゃなきゃアンタしなさそうにないから!」
「どんだけ信用されてねぇんだよ!……ったく…。」
なんだかんだ言いながら電話し始めるところが
万里の可愛いところです。
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