ナマエが髪をまとめている簪について

「ナマエ、良かったら簪見せてもらってもいい?」
「いいよ〜はい。ロゼのお眼鏡にかなうかしら?」
「ありがと〜!……うんうんなるほど。素材は軽いもので金メッキ加工してあるのかな。ついてるのは宝石……というより、カットガラスみたいだね。この羽飾りは後から付けたものみたいだけど、装飾を邪魔してないしアクセントになってる。へぇ、いいものだね」
「さすが商人!見ただけでそんなことまでわかっちゃうんだ」
「伊達にやってないからね〜。ちなみにそれどうしたの?」
「スレイから貰ったのよ。遺跡探検してたら偶然見つけたんだって」
「……はは〜んなるほどぉ〜(ニヤニヤ)」
「……なに、その目は」
「ナマエ知ってる?男性から簪を贈られる意味」
「し、知らないけど」
「実はねぇ〜……『お前の髪を乱したい』って意味らしいよ」
「!!! 」
「ぷ!あはは!ナマエ顔真っ赤!」
「いやでもほらスレイに限ってそんなことまで考えて贈ったわけないし絶対有り得ないからだってあのスレイだよ?!」
「落ち着いてってば。確かに向こうも知らなそうだしね〜あたしの考えすぎかも」
「……あーでも、その、この羽飾り後から付けたものって鑑定したじゃん?」
「うん」
「以前、スレイの羽飾りっていいよねって話をしたのを覚えてたらしくって。簪の雰囲気壊さないように付けて私にくれたのよ」
「……はぁ〜なるほど〜!これはもう確信ですねナマエさん?」
「いやいや早計でしょ……ほんとスレイには絶対他意はないから……ない、はずよね……?」
「わかんないよ〜。簪抜きにしても、アクセサリー贈るのって身につけるものだから『存在を感じてほしい』って心理の表れっていうし。いやぁ想われてるね〜!」
「もう!からかわないで!ロゼにはしばらくおやつあげないから!」
「あっそれは困る!ちょっと待ってよナマエ、ごめんって!」


*一方、会話を聞いていたミクリオ
「……スレイ」
「ん、何?ミクリオ」
「君、簪を女性に贈る意味って知ってるかい?」
「いや、知らないけど……もしかして何かまずかったかな?」
「だろうと思ったよ、それならいいんだ。というか、知らなくていい」
「? なんだよ、もったいぶらないで教えてくれたっていいだろ」
「教えたところで君が正しく理解できるとは思えないから知らないままでいいよ。ナマエにも申し訳ないしね」
「余計に気になる……ナマエにもってどういうことだ……?」

おそまつ!

簪挿してる設定なのを思い出して思いついたネタです。楽しい。
後でスレイが聞きに行くんだけど、みんなはぐらかすしナマエは相手してくれるけど目を合わせてくれなくて、詰め寄って結局婉曲表現で伝えて二人して赤面するとかいうオチがあったらいいなと。
婉曲表現はセッとかじゃないです。もっと柔らかい表現してます。穢れちゃうもんね!(?)

「嫌だったら外していいからね」
「……ううん。他に髪をまとめるものも持ってないし、もちろんこの簪が気に入ってるから外さないわ」
「そっか。気に入ってもらえて良かったよ」

って気恥しさはどこえやらほのぼのとした雰囲気の会話があったり、なかったり。