Oh my Darling!

*オール会話文

「あーーっ露伴先生!やっと見つけた!」
「……」
「昨日ぶりですね先生〜!」
「……」
「先生ー?露伴せんせー?」
「……おい露伴、横断歩道の向こう側から大声で呼ばれてるぜ」
「人違いだ」
「いや普通に名前呼ばれてるしさすがにそれは無理だろ」
「チッ、クソッタレの仗助め」
「は!?ちょ、八つ当たりはやめてくださいよ」
「名前のやつ今日も元気だな!」
「つーかアイツあの位置から全力疾走じゃねぇか」
「はぁ、はぁ……もうっどうして返事してくれないんですか!ていうか随分探しましたよ露伴先生!お家は留守だしカメユーや駅の周り探しても見つからないからどこか旅行にでも行ったのかなーと思って泣きそうになりながらお買い物して帰路についたらまさかドゥ・マゴにいるなんてびっくりしました!あ、勿論旅行の時は私もお供しますから誘ってくださいね!」
「いい加減僕に付きまとうのはやめろ、この妄想変態ストーカー女め」
「やだ、ストーカーだなんて!先生が会いに来てくれないから会いに来ただけですよ。仗助くんと億泰くんには会ってるのに何で私には会ってくれないんですか?」
「コイツらとは偶然会っただけだ。だいたいどうして僕が君に会いに行かなくちゃあならないんだ。全くもって意味がわからないな」
「え、だって先生私の彼氏ですよね?」
「はああ!?え、まじなんスか!?」
「前から何度も言っているが妄想は頭の中だけにしてくれ」
「照れなくてもいいじゃないですかぁ」
「お前にはこれが照れてるように見えるのか?わかったら早く帰れこのスカタン」
「やだ先生、今のスカタン最高です!欲を言えばもっと蔑んだ目で吐き捨てるように言って欲しかったです!というわけで今のを踏まえてもう一度私を罵ってください!さぁ早く!」
「そろそろ帰るか。そういえば康一くんが見当たらないな」
「康一なら由花子とデートっスよ」
「またあのプッツン女か」
「相手があの女とはいえ…クッ、羨ましいぜ康一ィ!」
「も、もしかして、先生は由花子ちゃんの方が好きなんですか!?私より!?」
「何でお前が基準になってるんだよ。というかどっちも嫌に決まってるだろ」
「私はこんなに露伴先生を愛してるんですよ!?由花子ちゃんが康一くんを想う気持ちにだって負けません!あっ、何ならヘブンズ・ドアーで私の気持ちを全部見ちゃってもいいんですよ!ついでに私のあんな過去やこんな過去も覗いてください!」
「微塵も興味ないし頼まれたって見たくないね」
「今日も辛辣ですね!でもそんな先生が好きです愛してます結婚してください!」
「僕は嫌いだがな」
「あれ、後半全部スルーされた?そうだ先生、今日の夕飯は何にします?私先生のためなら何でも作りますよ!」
「いらん。帰れ」
「そういえばこの前作ったビーフストロガノフ美味しいって言ってましたよね!」
「お前そんなもん作ってんのかよ……」
「おいおい、僕はそんなこと一言も」
「今日はちょうど牛肉が安かったからいっぱい買ってきたんですよ」
「……」
「無難にビーフシチューでもいいと思うんですけど、んー何がいいかなぁ」
「……」
「露伴先生は何かリクエストありますか?」
「……」
「先生?」
「……肉じゃが」
「あ、それいいですね!そうだ、この前トニオさんに貰ったトマトも余ってたし、野菜のトマト煮込みも作りますよ!」
「フン、精々失敗しないように気をつけろよな」
「勿論です!愛しの露伴先生に失敗作なんて出せませんからね!」



「いや完全に通い妻じゃあねぇか」
「名前は黙ってたら可愛いのにな」
「お前も結構ストレートに言うよな…」
「そうかァ?」
「つーかよ、俺は完全に名前の一方通行だと思ってたんだが露伴のヤローも満更じゃなさそうだったな…」
「康一といい露伴先生といいよォ、俺もあんな俺まっしぐらな彼女が欲しいぜ…」