私たちの敵
あれは敵だと、相澤先生はそう言った。突然の敵の襲来に私たちは敵に対してどう動けばいいのかも分からず、あるはずの侵入者用センサーが反応していなかったり、こちらカリキュラムを知られていることに恐怖を感じた。
そんな中、敵の策略を冷静に予想した轟くんは、これは用意周到に画策された奇襲だと言った。それに更に震える気持ちを抑えながら、13号先生の指示に従って出入り口まで向かう。
どこからともなく私たち以外の声が聞こえたと思うと、黒いモヤモヤとした敵が出入り口までの道を塞ぐように現れた。
やけに丁寧な口調の敵は、自分たちのことを敵連合と名乗りここに来た目的を述べる。
「平和の象徴オールマイトに、息絶えて頂きたいと思ってのことでして」
は!?と誰もが攻撃に出ようと考えていた時、切島くんと爆豪くんがモヤモヤとした敵に飛びかかる。
そのモヤモヤが私たち生徒を覆うように広がった時、危ない!と爆豪くんたちの方へ走り寄る。思わず個性を発動しそうになるのをなんとか制御しながら、私たちは黒い霧に包まれた。
気がついた時には崩れかけの建物の中にいて、アイツのワープゲートでこの倒壊ゾーンに飛ばされたことを知る。
そこには敵がたくさん待ち構えており、すぐに体勢を立て直す。向かってくる敵を交わしながら手刀を食らわせ徐々に数を減らしていく。倒しても倒してもまだたくさんいる敵に頭が痛くなり、なんてったってこんな女子高生に大人数でかかってくるんだと、大人気ないぞと言いたくなった。
それでも隙を作らないように臨戦体勢をとっていると、突然天井が崩れた。慌てて下敷きにならないように避けると、そこには先程までいなかった切島くんと爆豪くんがこれまた大勢の敵と一緒に現れたのだ。
「え!?2人ともなんで!?」
「おぉ!名字!こいつら倒してみんなを助けにいくぞ!」
切島くんにそう言われて、近くにいた敵を倒していく。
爆豪くんはこちらをちらりと見たが、普段通り爆破の派手な個性で敵を打ちのめしていた。
それほど時間が経たずに敵を全員床に伏せたことろで、3人ともふぅとひと息つく。
切島くんはクラスメイトを助けに行こうと言うが、爆豪くんはワープゲートの敵をぶっ殺しに行くと言う。
私は切島くんに賛成と話すが、
「あぁ?てめェの意見なんざ聞いてねえんだよ。巻き戻し女、てめェといるとロクなことねえからさっさとクソ髪とどっか行きやがれ」
あの一件からいい印象を持たれていないことは分かっていたが、まさかここまでの言われようとは思っておらず言葉に詰まる。
「おいおい爆豪、そんな言い方ねぇだろ?」
切島くんが気を遣ってくれて、しかし爆豪くんの男らしさとやらにノってしまった彼について行くことに決めた。
「名字、もし危なかったら逃げんだぞ!いいな!」
まだあまり話していないのにすごく優しくて男らしい切島くんに感動しながら、2人と、きっと向かう先にいる相澤先生の足手まといにはならないようにしようと意気込む。
「…うん!行こう!」