花京院は後悔したくなかった。
原作通りに空条さんに敗北し、(せめてと思い全力のエメスプでかすり傷は負わせましたよ!!かすり傷は!!)満身創痍で保健室の床に倒れていると空条さんが僕に近付き僕の脚の裏に腕を差し入れる。言わば姫抱きと言われる形で持ち上げられる。
「じょ、じょーたろー、なにしてるのぉ!?」
「何ってナニを、じゃなくてこいつはDIOの部下らしいからな、家に帰って、ちょうき、拷問して聞き出してやるんだ。」
ちょいちょい危ないワードが入っていて僕の処女?童貞?の危機なんだけど逃げられますか?逃げられない?そうですか、現実とは実に非道である。
閑話休題
空条邸にやって来て何故か丁寧に布団の上で寝かせられてるんですが、これはあれですね額に肉の芽があるんでぬるりと引き抜かれるんですね花京院君知ってる。
「もうダメじゃなこいつは…」
若干どころかかなりがっつり哀れまれた視線を送られ、僕の心境はもうどーにでもなーれ()である。助かるよね?助かりますよね?え、ダメかもしれないんですか?嫌ですよ、あの男の細胞のせいで人生あぼんするなんて…ああ出来ればお腹いっぱいチェリーを食べたかったなぁ…ぼんやりと走馬灯のように浮かんできた記憶に思考を預けていたら目の前になんと空条さんのお顔が!!
「っ?!」
思わず後ろに下がりそうになるがもうここ床なんで後ろに下がれませんね!もー花京院君ったらドジっちゃったぞ☆内心てへペロと思いながら、(え?キャラ崩壊?大丈夫だ、問題だ。)空条さんの翡翠の目をじっと見つめ返す。空条さんの頬が微かに赤らむ。どこに照れる要素あったのか、僕が無事だったらちょっとお話しましょうか?
「天明動くんじゃあねーぞ?動いたらテメーも俺もお陀仏だからな…」
腰に響く低音ボイスに、僕の意思に反して頬が熱くなる。あぁイケメンって狡い(白目)
「じょ、じょーたろー!あぶないからだめぇー!!」
つるん
星すらつきそうな勢いで転けてくれたピンクの髪の少女(何故このタイミングで出て来た!!何故このタイミングで出て来た!!)が空条さんにぶつかったせいで抜かれかけていた肉の芽が、僕の額と空条さんのスタンドでぷちりと潰される。ああああああああああああああああああああああああ!!顔面に肉の芽の汁がああああああああああああああああ!!!な、何をしてくれたんでしょうこの少女は!!
「天明!?!」
「うっ、うううっ…」
ぬとりとした液体を指で拭い眉を寄せながら先程より近付いた空条さんに視線を向ける。
「いっぱい、でちゃいましたね…?」
「っ!!」
この後顔を真っ赤にした空条さんにめちゃくちゃなでなでされながら、ハグされた。
(個人的に)肉の芽が完全に除去されたか不安が残りながら額を摩っていれば空条さんがお粥を片手にやってくる。あのピンクの髪の少女―愛さんは空条さんとおじいさん―ジョースターさんに説得され一時帰宅した。
「額のほうは大丈夫か?」
「まだ違和感があるが、大丈夫ですよ。」
力なく微笑めばそうかと学帽のつばを下に下げ表情が隠れる。と言うか君、室内でも帽子かぶっているのかい?将来禿げてしまうよ?あっ、君は四十代になっても若々しかったね。波紋呼吸でもしてるのかい?本当に。
空条さんが、畳の上に持ってきたお粥を置き手を伸ばせば満面の笑みであーんしてくれました。…イケメンがわらうとかずっこいのでやめてください。
―*―
次の日、空条さんの母親であるホリィさんがスタンドの悪影響で倒れしまった。彼らはどうやらあの男―DIOがいるエジプトに向かうようだ。ぶっちゃけるとエジプトに向かったら監禁されそうな気がするが、行かないと言う選択肢は私の胸には無かった。
死にに行くようなものだと言うことは嫌と言うほど解っている、解っているが
「やはり、エジプトか…何時向かう?私も同行しよう。」
「天明…」
自身でも信じられない位に凛とした声がその場に響いた。確かに私にはDIOとの因縁はない。むしろ巻き込まれた被害者にしか過ぎない。自身の未来を知っているのなら尚更。関わるべきではないのだろう。しかし、
「ある物書きはこう言っていた『昔私は、自分のした事に就いて後悔した事はなかった。しなかった事にのみ、何時も後悔を感じていた。』
…きっと私は君達についていかなかったら後悔をする。足手まといにはならない。荷物になれば見捨ててくれても構わない。だからどうか、私をその旅に連れて行ってくれないだろうか?」
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『昔私は、自〜』
文豪七巻 なかじま あ つし
なかじ ま あつし「ひかりと風とゆめ」
寄り参考。
尚検索よけの為一部平仮名表記にさせて頂いています。
そして愛と書いてめごと読みます。古風ですね。めそらし
彼女は多分シンガポールあたりで再会するんじゃないかなー?
ずっこい→ずるい