離れる
「ねぇ、新開君ゴールデンウイーク帰るの?」
4月も終わりそうで会社は連休となる。私は実家に帰る予定だ。
「そうだな、バイトも少し入れてるから1、2日くらいは向こう泊まるかな」
…そのまま向こうに住んでれば良いのに。そんな私の心内も読んだかのように言葉を続ける新開君。
「あ、ちゃんと戻ってくるから心配するなよ?」
「心配してませんから」
…
「…電気つけっぱにしないでね、あと休みだからお風呂一回はしっかり洗ってよ?あとコタツはもう暑いから片付けてね、あとゴミも溜まったらだして…あと、えーと…出かける時は鍵かけてね…」
「なまえさん、俺それでもいい大人だぞ?」
玄関先で新開君に頼みごとをする私。
「…いい大人は知らない人の家に住まないよ」
「住ませてくれてるのはなまえさんだぜ?」
「あのね、」
「ほら、なまえさん新幹線の時間あるだろ?」
その言葉に腕時計を見る。確かにもうそろそろ出ないと間に合わない。
「〜っ!もう、しっかり留守よろしくね!」
「おう、任せておけ」
すっごく任せにくいんですけど!特にその笑顔と自信が非常に嫌。そんな言いたい言葉を飲み込んでキャリーバッグを引いて実家に帰った。
…
ぶっちゃけ帰ってもする事がない。寧ろアパートの事を考えると残った方が安心したかもしれない。
翌日
"ご飯食べた?"
久しぶりに送るメール。当たり前だが相手は新開君だ。
"ああ、炒飯にした"
…新開君の料理とか、末恐ろしい。家が、爆発してないといいのだが。
新開君か…女連れ込んでないと良いんだけど。何ていうか、やはり部屋の主は私である。ぶっちゃけ扉を開けて同居人のそんな場面とか嫌過ぎるからね。
「はぁ…」
実家の部屋のベッドにゴロンと横になる。…。午後のまどろみとこの久しぶりの1人の空間が私を開放的する。
何気なく伸ばす胸元、カットソーの裾から手を入れブラに手を突っ込み先端を摘む。そこからの手は止まらなかった。好きなように手を動かし、腹部を通り、ジーンズを脱ぎ捨てる。擦るとじんわりとしている。
更に潤いを与える為に指を舐める。…この前の新開君の指硬かったな。こんな指じゃなくて…、もっと男らしい感じ、マメあったし…。そんな事を考えながら指を舐めた。って何で新開君!?イヤイヤ、おかしいから!私!
脳内で訂正しながらもその唾液のついた手でイイ場所を撫でる。
「っ」
あまり慣れない作業だが、どうしても興味があって時々行っていた。細い私の指、新開君もっと太くて…。
「っ、しんかい、くんっ…」
キュンと身体の中心が悦ぶ。適度に快感を与えて満足して終わりにする作業。
…というか、最近本当頭おかしいから私。あの駄犬の指を想像するとか…うん、これは身近な男が新開君なせいだろう。
うん、忘れようこの事は!硬く決めた私であった。
…
なまえさんが実家に帰った。部屋の主が居なくなり、サッパリする。なんと言うか俺一人のアパートな感じが気持ち良い…メシは作らねぇとならねぇが。
ゴールデンウイーク二日目の夜はあいつらとの飲み会だった。
「あ!?お前そんな面倒な住み方してんのォ!?」
「また隼人にしてはよく耐えて住んでいるではないか」
「新開…働いてやれ」
青い顔した寿一には多少申し訳ないと思う。なんと言うか知らない女とルームシェアしているという事実を言ったらこれだ。
「まぁ金は取られるが、飯は美味いんだ」
「…それは払うのが当たり前だろう!その方が気の毒すぎるではないか!」
「ハッ てめェの事だから、そーそー解消されると思っけどォ」
そんな事を言われる、おめさん達俺をなんだと思ってんだ。それから昔話とかに花を咲かせたりしながら好きにお酒を楽しんだ。
…
ん、頭痛ぇ。その時点で直ぐに理解出来た、二日酔いだ。トイレ、トイレ…。
何か飲み物…そう思い冷蔵庫の中を漁っていると二日酔い効く市販ドリンク。手に取ると何か書いてあった。
"どうせ飲み過ぎたんでしょ?"
…どこかにビデオカメラでも付いているのではないだろうか。が、ありがたく飲ませてもらった。
そのままグダグダ昼も食べずに横になっていた。その為に夕方には腹が限界を迎えた。
「なまえさーんっ…」
て、居ないんだった、うっかりしてたぜ。
重い腰を上げて、なまえさんの色気もないベージュのエプロンをつけてその気になってみる。よし、美味く出来そうな気分だ。
とか思いつつ適度に野菜炒めだ。俺一人だったらこれが一番楽だし、美味い。
キッチンで、ご飯大盛りを準備して面倒だからフライパンの上から直接食べていく。なまえさんがいたら絶対怒られそうだ。が、小煩い姑が居ないためなんと言う自由。
食い終わり、使った調理用品を流しに突っ込み、手を洗う。
そして、自由にTVをつけていたら徐々に深夜になってきてせいか多少微エロなアイドル番組になっていた。企画は水着にエプロンとかつけたりなんなりしている。
エプロンか…。おもむろに立ち上がりさっき着ていたエプロンを持ってきた。そういや最近してねぇからな…ハーフパンツをずり下げ硬くなっているものを出し、そしてエプロンを被せて扱き出す。
「っ…」
ザラつく布の感じがいつもと違って悪くない。なまえさんのいつも着てるエプロン…か…何故か興奮してきて手のスピードが上がる。TVでは、なまえさんより若い女の子が色々してるっつーのに…。
「っ…」
ドクドクと手に温いものが伝わってくる。
…って、ヤバイななまえさんのエプロン汚しちまった。直ぐさまに脱いで洗濯機にぶち込んだ。
っけしてなまえさんで抜いてないぞ、TVがエロかっただけだ。だ…大丈夫だよな俺。
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